5月8日13時、東邦チタニウムは26/3期の決算を発表し、続く27/3期はJX金属と株式交換により28日に上場廃止となるため公表は無い。また、説明会も開催されないが、説明資料を作成している。
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<26/3期実績>
〇概況
金属チタン事業の航空機向け需要は、航空機エンジンのMRO向け(メンテナンス・リペア・オーバーホール)は堅調に推移しているものの、米国の大手航空機メーカーであるボーイング社における諸トラブルに起因したサプライチェーン上の在庫調整が当初想定より長引いている。また、中国における経済停滞等の影響がおおむね底を打ち、化学品事業においては通信、車載、産業機器等の需要の回復が継続した。一方、金属チタン事業の一般産業用途向けのスポンジチタンについては中国メーカーが過剰生産をしており、また、触媒事業についてもポリオレフィン製造設備新設によって生産能力が過剰な状況が継続している。他方、コスト面では、輸入原材料価格や電力価格はピークアウトしたものの依然として高い水準が続いている。
〇実績
売上高833億円(前年同期比6.3%減)、営業利益44億円(同33.8%減)、経常利益47.3億円(同24.6%減)、当期利益28.4億円(同33.1%減)となった。
なお、当会計年度より、棚卸資産の評価方法について変更を行っており、前連結会計年度については、遡及適用後の数値で比較分析を行っている。
図表1、26/3期業績見通し(百万円、円/株)

出所:会社発表資料よりIRU作成
〇セグメント
●金属チタン事業
金属チタン事業の販売は、米国大手航空機メーカーであるボーイング社における品質トラブルおよびストライキの影響によるサプライチェーン全体での在庫調整が継続したことから、航空機向け輸出スポンジチタンの販売が前年を下回る水準となった。一般産業用途向けについては、中国メーカーによる供給過多の影響を受け、販売量は前年同期比で減少した。一方、半導体向け高純度チタンについては、需要が比較的堅調に推移したことから、販売量は前年を若干上回る水準となった。収益面では、航空機向けおよび一般産業用途向けの減販に加え、為替変動や市況に連動した価格調整の影響等により、当期の金属チタン事業は、売上高544億円(前年同期比17.0%減)、営業利益43.8億円(同39.2%減)となった。
〇触媒事業
触媒事業の販売は、中国でのポリプロピレン過剰生産を背景とした輸出量の増加の影響により、依然として一部顧客においては触媒需要の回復が遅れているものの、触媒市場全体としては需要の回復傾向を受け、前年同期を上回る水準となった。その結果、当期の触媒事業は、売上高119億円(前年同期比11.6%増)、営業利益28.4億円(同17.7%増)となった。
〇化学品事業
化学品事業の販売は、主要製品である超微粉ニッケルにおいて、主な用途である積層セラミックコンデンサ(MLCC)の中国における経済停滞等の影響がおおむね底を打ち、依然として流通在庫調整の影響は残っているものの需要自体は各分野で回復基調にあり、前年同期を上回る水準となった。その結果、当期の化学品事業は、売上高170億円(前年同期比33.9%増)、営業利益1.5億円(前年同期は▲10.5億円の損失)となった。
〇営業利益増減要因
説明資料の4ページ参照。
<27/3期業績見通し>
26年4月24日に開催した同社の臨時株主総会において同社とJX金属との株式交換契約が承認され、本株式交換の効力発生日(26年6月1日)に先立ち、5月28日付で同社株式が上場廃止となる予定のため、27/3期の業績予想は公表しない。
<参考>
図表2、四半期別の業績推移(百万円、%)

出所:会社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)