米国リチウム大手のAlbemarle社は2月11日、豪州の西オーストラリア(WA)州Kemertonに構える水酸化リチウム加工プラント(精製所)の操業停止計画を発表した。
Kemertonプラントは、世界有数のスポジュメン鉱床であるWA州Greenbushes鉱山から産出されるスポジュメンを処理しているが、2024年に第2ラインの操業停止・保守管理措置が実施され、さらに第3・第4ラインに関しては拡張計画が中止されていた。これにより直近は第1ラインのみが稼働していたが、今回同社は生き残っていた唯一のラインである第1ラインも即時停止し、保守・管理状態に移行することを発表した形である。
同社は、“他の生産ルートを通じて水酸化リチウムの顧客需要を満たしていく”と述べており、2026年の予測生産量には影響を与えないであろうと語る。また、今回の閉鎖決定は、同社の2026年第2四半期以降の調整後EBITDAに増益効果をもたらすと見込まれているという。さらに、GreenbushesおよびWodgina鉱区保有権、ならびにWA州における探鉱権益などを含む同社の鉱業権益は今回の決定の影響を受けるものではない(=引き続き保有する)ことも確認されている。
豪大手メディアのABCニュースは同社の今回の決断に関して、“運営コストが原因で事業縮小を余儀なくされる豪州の重要鉱物加工業者における一連の事例の最新のもの”、“失望している者は大勢いるが驚く者はほとんどいない”と切り込み、豪州での運営コストの高さに苦慮する多くの企業に言及。豪州での鉱物加工部門、あるいは下流部門の開発、発展と確立の難しさを伝えている。
また、複数の豪州メディアがMadeleine King資源相の発言を伝えているところによれば、同氏は今回の閉鎖を残念だとしつつも、重要鉱物における非中国供給網への政府投資の必要性を強調したということだ。
(IRUNIVERSE A.C.)