2026年2月16日~2月23日のバッテリー業界では、経産省の蓄電池推進計画が大きなニュースだった。認定企業に挙がったGSユアサを巡ってはリチウムイオン電池の新工場の建設計画も伝わった。一方で海外では中国勢による新型の電池材料開発や、米国勢による乗用車向け全固体電池生産など、電気自動車(EV)向けを含めた新規開発が続く。
IR Universeは2026年3月17-18日、東京・浅草で「第13回Battery Summit」を開催する。
関連記事:第13回 Battery Summit in TOKYO
<国内>
●エンビプロ、中期は減収増益
エンビプロ・ホールディングスが2月20日に発表した2025年7-12月期決算は、売上高が前年同期比13.1%減の215億2800万円、純利益が2.9倍の9億3300万円だった。今後はリチウムイオン電池リサイクル事業などの拡大に注力するとした。
関連記事:エンビプロ26/6期上期決算 構造改革とスプレッド改善で大幅な利益回復を達成
●経産省、蓄電池の供給確保で企業を新規認定 GSユアサなど
経済産業省は2月17日、「蓄電池に係る供給確保計画」の新規認定企業を発表した。対象企業はジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ)や日亜化学など。
日本経済新聞電子版は2月18日、「GSユアサが703億円を投じて北関東にリチウムイオン電池の新工場を建設する」と報じた。
関連記事:経産省の蓄電池の供給網強化計画、GSユアサや日亜化学など8社を新規認定、各社のLIB・材料開発加速――MIRU、第13回 Tokyo Battery Summitを3月17日‐18日の日程で開催
●積水化学、6年ぶりトップ交代

積水化学工業は2月17日、「3月1日付で代表取締役を異動する」と発表した。トップ交代は6年ぶり。ペロブスカイト太陽電池などを成長戦略の1つに掲げる。
プレスリリース: 260217_1.pdf
●大林組など、建築現場で水素燃料電池のショベル実験
大林組(本社:東京・港)、岩谷産業(本社:大阪・東京)、コマツ(本社:東京・港)は2月16日、それぞれのホームページ上で、「3社共同で、2025年12月に上信越自動車道と北野牧で、水素燃料電池を搭載した中型油圧ショベルの実証実験を実施した」と発表した。水素燃料電池搭載のショベルを施工中の建設現場で使用する試みは日本初。
水素燃料電池搭載のパワーショベル

(出所:大林組の発表資料)
プレスリリース:日本初、建設現場において水素燃料電池搭載油圧ショベルの実証実験を実施 | ニュース | 大林組
<海外>
●韓国、太陽電池廃棄パネルの処理追い付かず 社会問題化
韓国の朝鮮日報電子版は2月21日、「太陽電池廃棄パネルのリサイクルが追い付かなくなっている」と伝えた。2000年代初めに設置された第1世代の太陽電池パネルの寿命が尽き、廃棄パネルの処理が社会的課題として浮上しているという。
●中国の科学者、有機正極材料を開発 安全性向上の新型電池へ
中国の天津大学と華南理工大学の研究チームが共同で、新型の有機正極材料を開発した。中国国営の中央電視台(CCTV)が2月20日に伝えた。研究成果は2月19日に国際学術誌「ネイチャー」にオンラインで発表されたという。
新型の導電性ポリマー材料を基礎に、材料内部における電子とリチウムイオンの「協同輸送」効率を体系的に制御した。これにより、コバルトやニッケルなどの希少鉱物を使わず、安全性・耐寒性・耐熱性に優れた新型電池の材料開発に成功したという。
●インド、年内にレアアース永久磁石の生産開始へ 政府高官
インドのレディ鉱山相は2月19日、インド商工会議所連合会(FICCI)主催のイベントで「2026年内にレアアース永久磁石の生産開始を目指す」と表明した。ロイター通信が同日伝えた。
関連記事:インド、レアアース永久磁石を生産開始へ 民間も巻き込み年内に、予算は確保済み
●米EVのカルマ、乗用車向け全固体電池を生産へ


米高級EVのカルマ・オートモーティブKarma Automotive(本社:米カルフォルニア州)は2月6日、「全固体電池技術を手がける米ファクトリアル・エナジー(本社:米マサチューセッツ州)と協力し、乗用車向け全固体電池を生産する」と発表した。同様の取り組みは米国初。
ファンクリアルはドイツのメルセデス・ベンツなどに製品を提供する。1月には韓国のポスコ・フィーチャーMからの出資を受け入れると伝わったばかりだった。
(IR Universe Kure)