米ブルームバーグ通信は3月23日、「米国はエネルギーや重要鉱物のサプライチェーン(供給網)強化を目的としたプロジェクトを支援する投資コンソーシアムを計画中で、日本のソフトバンクグループなどが資金を提供する」との米政権の関係者の話を伝えた。ソフトバンクは3月19日の日米首脳会談に伴い、人工知能(AI)分野などでの米投資を決めたばかり。
■シンガポールやアブダビも資金提供か
プレスリリース: 日米政府の戦略的投資イニシアティブにおける「ポーツマスコンソーシアム」発足 | ソフトバンクグループ株式会社
報道によると、米国はこの投資コンソーシアムに、2億5000万ドル(約400億円)を拠出する計画。さらに、ソフトバンクのほか、シンガポールの政府系ファンドである手間セク・ホールディングスや、アブダビに拠点を置くムバダラ・インベストメント傘下のウェルスファンドがコンソーシアムに資金を提供するという。
■対中目的の国際協調が中東対策に
パックス・シリカ同盟の発足式

(出所:米国務省ホームページ)
この投資コンソーシアムはそもそも、2025年末に発足した新たな国際協調組織である「パックス・シリカ同盟」の活動の一環と位置付けられている。パックス・シリカはAI技術や半導体、重要鉱物の安定的な供給網を強化する新たな多国間協力枠組みで、日本、インド、韓国、英国、アラブ首長国連邦、カタール、シンガポールが加盟する。
プレスリリース:Pax Silica - United States Department of State
パックス・シリカの当初の目的は、中国のサプライチェーンや技術の覇権への対抗が目的だったが、イランでの紛争ぼっ発後は、ホルムズ海峡の実質閉鎖を背景とした中東での混乱への対策が緊急の問題として浮上している。ブルームバーグによれば、今回発足した投資コンソーシアムも、「最優先事項は米国およびその同盟国のためのエネルギーとレアアースへのアクセスを守ること」で、特に「鉱物安全保障、物流、そしておそらくエネルギー安全保障インフラ」が焦点だとも伝わった。
(IR Universe Kure)