5月7日14時半、愛知製鋼は4月28日に発表した26/3期の決算について説明会を開催した。説明資料はこちら。
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<26/3期決算内容>
〇石井副社長
売上が過去最高、営業利益も過去最高と、一定の成果を出せたと考えている。一方で、みんなの関心は、それがどういう状況の中で起きたのかということと、将来どうなっていくのかと、こういったところに興味があると思うので、その点を、決算内容のご説明、来年の業績の予想、それから中計のアップデートと、そんな順番で説明をする。
〇業績サマリー(資料4P)・・・執行役経理部長村上氏
売上収益は343億円、こちらは過去最高。それから、営業利益も173億円ということで、過去最高となった。当期利益は112億ということで、こちらも大幅な増益となった。なお、当期利益の中には、バルドマン社の持分法にしたことによる投資利益3.8億を含んでいる。収益化を進めている。
〇営業利益増減分析(同5P)
資料の通り、購入品価格の値下がりが大きく、それに工場原価低減、それから子会社の営業利益増といったところで、前期に対して大幅な増益を達成することができた。
〇カンパニー別売上収益・営業利益(同6P)
4カンパニーあるが、鋼カンパニー、鍛カンパニー、スマートカンパニー、この3つについては増益となった。ステンレスカンパニーについては、ステンレス全体の需要が弱かったということもあり、減収で減益となった。
〇既公表値(2026/2/3)比 営業利益差異要因(同7P)
公表値は、営業利益150億としていたが、今回、実績は173億円と、資料の差異要因を書いているが、営業面のプラス、それから連結子会社の業績などで173億となった。
〇バランスシート(同8P)
資料の通りなので割愛
<27/3期業績予想>
〇業績予想(同10P)
今回は、売上収益を3,100億円、それから営業利益175億円、当期利益113億円を見込む増収増益。なお、こちらの数字については、イラン情勢による購入品価格高騰の影響について、その影響の範囲とか、規模感が明確でないため、今回の数字には織り込んでいない。その影響(エネルギーコスト、輸送コストなど)が明らかになった時には、速やかに開示する。
〇業績予想の前提条件(同11P)
販売数量は、4カンパニーともに26/3期に対し数量は増加すると見込んでいる。たが、購入品価格は鉄スクラップ以下、全て値上がりという厳しい環境を見込んでいる。なお、為替については、1ドル155円を見込んでいる。
〇業績予想 営業利益差異分析(同12P)
以上の前提を踏まえて、26/3期と27/3期の増減分析だが、資料真の通り、購入費価格の値上がり、▲105億いう形で非常に大きいが、それに対して、販売数量、それから購入費価格の値上がり、工場原価低減といったところでカバーして前期比で増益を見込むという形。
27/3期については、中計の最終年。将来に向けた土台をしっかり固めたいということもあるので、設備投資とか研究開発投資も終わった期に対しては増やすという形で、2030年ビジョンの実現に向け、しっかりと足固めをしていきたい。
そういったことに取り組みまして、良品廉価からものづくり力、これをさらに追求して、さらなる上積みを目指していく。
<配当>
26/3期は、業績が上振れたということで、通常配当を62円から69円に増配、特別配当と合わせて通期145円とした。
27/3期は、通常配当72円に特別配当78円を加えて、通期150億を予定。過去からの推移は、資料右側の通りで、26年、27年と配当性向は85%で実施する予定。26年度は中計の最終年ということと同時に27年度以降に向けて土台を固める非常に大切な年と認識している。30年度の280億円という目標に向けて土台を固めるべく取り組んでいく。
<中計アップデートの進捗>・・・石井副社長
〇経営目標の進捗(同16P)
今後の更なるROEの改善に向け方策を検討するということで、中計を進めてきた。足元、ROEが4.8%、中計で4%以上だったので、この数字自体はクリアできた。30年度の8%以上に向けて、先ほど村上が説明したが、しかるべく手をしっかりとタイムリーに打っていくということが必要と理解をしている。
〇中期計画アップデート進捗の総括(同17P)
この資料は、事業別にまとめたもの。大きく、マルチパスへの貢献、需要地変化、グローバル化の対応、それから社会課題へのソリューション、この切り口で進めてきた。また、進めているところ。進捗について、マルチパスウェイは基本的に順調に進んでいる。インドのバルドマンも含めグローバル化についても順調。
一方で、社会課題のソリューションという観点で、待通り進んでいる部分とそうでないところが若干あり、今後のスピードアップが課題であると考えている。
資本財務戦略、基盤強化、これについては、おおむね順調と考えている。
以下、個別に
〇特殊鋼(同18P)
資料左側のように、清浄度、カーボンニュートル対応、こういった観点で現設備での限界があると説明した。30年以降に、設備のレベルアップを図り、市場からの期待に応えていく。現在、右側の新製鋼ラインと書いているが、コスト、品質、CN度に優れたラインの検討中ということで、今のところ順調に進んでいると考えている。ただ、投資の仕方についてはこれから精緻に詰めていく、そういった1年になる。
結果として、清浄度等上がることによって、自動車向けでもこれまでよりも電動車に期待されるような高強度でそれから軽い、こういったことが対応できる、また自動車以外の分野にも参入がしやすくなるというようなことを考えている。
〇鍛造品(同19P)
ものを集約していく、設備を最適化していく。クランクは現状通り、デブリングは集約等々変えているが今のところは一定のレベル感で推移をしている、準備は進んでいる。増益効果が、10億円ぐらいは30年までに稼ぎたいと見ていたが、11億円までは目途がついた。それ以外も順次進めていく。
〇インド進出(同20P)
バルドマンへの追加出資、持分適用会社化が進んだ。これは、先ほど村上から説明があったように、成果として数字にも上がっている。加えて、鍛造事業をバルドマンと一緒にやっていく合意が済んでおり、これから鍛鋼一環についで、インドの中でもさらなるプレゼンスを上げていきたい。
インドで、実は品質の高い特殊鋼、それをベースにしたギア物、これに対しては非常にニーズが高いので、しっかりものにしていきたい。
〇ステンレス(同21P)
形鋼のシェアをもっと上げていこう、こういった仕事をもっともっとやっていこうと、取り組んできた。国内需要が残念ながら少し回復が遅れており、資料真ん中のグラフにあるように、思ったように量が出ていないことが、誤算だった。
また、2030年に向けては、内部で改善をして利益を上げていく余地がたくさんある。ここを徹底的に取り組んでいることと、新たな分野、こちらへの品質も一層これから取り組んでおり、最終的には一定の成果が出るように取り組みをしている。
〇スマート(同22P)
ビリティ、ソサエティ、大きく2つの分野で電子部品、磁石等々手を打ってきた。元々、開発フェーズから商品化フェーズになってきたものがあり、30年に近づくほど成果が上がるような予定を見込んでいる。
一方で、順調にいかないことに備えることも必要で、目標達成に向け取り組みをやる一方でバックアップも考えて検討しているところ。資料にあるように、手立てはしっかり打っているが、まだまだバリットな状態まではいってない部分も正直あるので、しっかりとプッシュしていくと同時に次の手立ても考えていく。
〇バックアップ方策(同23P)
大きく3つ。物流の改革として30億円以上の効果を目指したい。また、M&A、技術を手の内化する、あるいは販路を拡大する、こういった観点で必要に応じてM&Aも検討。また、生産設備も老朽化進んでいる。これも生産性向上あるいは品質向上、こういったことを達成できるために必要なものは躊躇なく設備投資をして成果につなげていく。
この3つで2030年の目標が達成できると考えている。
〇物流改革(同24P)
ムダ、ムラ、ムリを排除して、高効率物流も坑内物流の整流化等々変えている。資料の通り、同社の、大きい、重い、かさばる、少しの移動で物流費がどんとかかってきてしまうという宿命がある。
逆に言えば、この部分の整流化、物流を減らすだけで効果が大きく出るので、ここはまだまだ改善の余地があると思っており、先ほど説明したように、30億分円ぐらいの効果は出せると見込んでいる。
〇財務・資本戦略の進捗(同25P)
株の売却が進んでいる。22年に21銘柄あった政策保有株は今6銘柄まで来ており、今後も聖域なく売却を進めていく。
株主還元についても、来年は85%の配当性向、それを実施する準備はできている。
今後、残ったものも計画通り実施していく。ROEの目標達成に向けて自己資本コントロールができるような体制を強化していく。
〇ガバナンス(同26P)
資料の通り。
〇基盤強化の進捗 「非財務資本の取り組み」(同27P)
資料を参照。
(IRuniverse 井上 康)