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2026年3月 E-SCRAP輸出入統計分析 数量回復も単価は乱高下――分散調達進む

2026/05/23 17:39
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為替相場推移 TTS 3か月

 

■輸入分析(数量)
3月単月は1万5,704トンと、前月(1万7,577トン)から減少し、前月比89%と続落した。ただし前年同月比では118%と前年を上回り、基調としては底堅さを維持している。
国別では、オランダ(3,887トン)、米国(1,987トン)、台湾(1,760トン)が引き続き主力供給源となった。いずれも前月比では減少したが、オランダ・台湾は前年超えを維持し、供給構造に大きな変化は見られない。一方、スウェーデンは235トンと前月比26%へ急減したものの、前年同月比では約3倍水準となった。
総じて、3月は1~2月の回復局面後の調整色が続いたが、累計(1~3月)は5万3,251トン(前年比108%)と前年を上回っており、欧州中心の分散調達を背景に、輸入は緩やかな回復基調を維持している。

(表―1、グラフ―1)。
 


■輸入金額
3月単月の輸入金額は332億39百万円と、前月(286億82百万円)から増加し、前月比116%と反発。前年同月比でも204%と大幅増となり、数量増(前年比118%)を上回る強い回復が見られた。
国別では、台湾が41億88百万円、米国が35億29百万円と高水準を維持。韓国も25億40百万円へ増加し、主要供給国が全体を下支えした。一方、構造的に重要なインドネシアは23億65百万円にとどまり、存在感低下が続いている。
「その他」は148億85百万円と引き続き最大カテゴリーを維持。その内訳では、フィリピン(14億36百万円)、ベトナム(11億59百万円)、ブラジル(11億58百万円)が上位を占め、UAEやタイも10億円規模で続いた。欧米偏重ではなく、東南アジア・中東・中南米を含む分散調達が全体回復を支える構図が鮮明となっている。


(表―2、グラフ―2)。


 

■輸入CIF単価(2月→3月)
輸入CIF単価は、全体平均で2月キロ1,632円から3月2,117円へ上昇し、前月比130%と反発した。数量が前月比89%へ減少する一方で単価が上昇しており、高付加価値品比率の上昇が平均を押し上げた格好だ。
国別では、韓国が3,171円から4,064円、台湾が1,517円から2,379円へ上昇。一方、米国は2,619円から1,776円へ低下し、構成変化が鮮明となった。オランダ(641円)、スウェーデン(725円)は低位安定圏を維持。
高単価グループでは、インドネシア品が12,228円から10,329円へ低下した一方、スペイン品は11万4,483円から3万9,845円へ急低下したものの依然高水準。総じて、3月は為替要因よりも国別ミックスの変化が単価形成を左右した局面といえる。

(グラフ―3、4)。



 

主要税関別数量・CIF(JPY/Kg)実績 (  )内は前月実績
                                                   

     主要国別税関別数量・CIF(JPY/Kg)実績 (  )内は前月実績

 

■今後の展望(アップデート)
足元では数量・金額とも回復基調にある一方、単価は国別ミックスの変化に左右されやすく、不安定な推移が続いている。インドネシアなど高単価ソースの低迷が続く一方、米国・台湾・韓国など中位価格帯の比重上昇により、調達構造は分散化が進展。
国内リサイクル業界では原料確保ニーズが依然強く、輸入依存は高止まりしているが、最終需要の不透明感から在庫積み増しには慎重姿勢が続く見通し。総じて、「数量回復・単価不安定」の構図を基本に、供給分散を伴う緩やかな持ち直し局面が続く公算が大きい。

■輸出分析(数量)
3月単月の輸出数量は85トンと、前月(215トン)から大幅減少し、前月比40%と再び低水準へ反落した。前年同月比でも19%にとどまり、回復感は乏しい。
主力の韓国向けは82トンで、前月比38%、前年同月比18%と急減。輸出の大半を韓国向けが占める構図に変化はなく、韓国需要の変動がそのまま全体数量を左右する状態が続いている。一方、その他向けは3トンと限定的で、多様化の動きは依然見られない。
累計(1~3月)は318トン(前年同期比27%)と低水準で推移しており、2月の急反発も一時的に終わった格好。総じて、輸出は「韓国一極依存」の下で不安定かつ縮小基調が継続している。
(表―1、グラフ―1)



 

■輸出分析(金額)
3月単月の輸出金額は20億55百万円と、前月(8億13百万円)から大幅増加し、前月比253%と急伸。前年同月比でも267%となり、低迷局面から一時的に持ち直した。
国別では、英国向けが15億45百万円と全体を牽引し、前月比314%と急増。韓国向けは65百万円へ減少した一方、「その他」も3億94百万円と増加した。ドイツ向けは51百万円と小幅回復、米国向けは引き続き実績ゼロ。
累計(1~3月)は29億95百万円(前年同期比148%)と前年を上回ったが、依然として英国向けスポット案件への依存度が高く、輸出金額は振れの大きい状態が続いている。

(表―2,グラフ―2)

 

■輸出FOB単価(2月→3月)
輸出FOB単価は、韓国向けが前月キロ1,375円から3月787円へ大幅低下し、数量減(214トン→82トン)とともに弱含みとなった。一方、全体平均は3,783円から2万4,180円へ急騰し、過去最高水準に迫る異例の高値となった。
背景には、英国向け2トンで15億45百万円(キロ77万2,593円)、シンガポール向け1トンで3億94百万円(同39万4,140円)という超高単価案件の寄与がある。数量は限定的ながら金額インパクトが極めて大きく、全体平均を押し上げた。
総じて、3月は韓国向け主導の通常輸出が弱含む一方、少量・高単価のスポット案件が全体単価を大きく歪める構図が鮮明となった。輸出単価は需給というより案件構成に強く左右される不安定な局面が続いている。
(グラフ―3)


 

主要税関別数量・FOB(JPY/Kg)実績 (  )内は前月実績

主要国別税関別数量・FOB(JPY/Kg)実績 (  )内は前月実績

(IRUNIVERSE S. Aoyama)

 

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