2026~2027年のDRAM/NAND等メモリー需要の拡大は、AIサーバ向けHBM・高容量DDR5への供給シフトが最大の変化要因であり、これが汎用DRAM/NANDの供給逼迫・価格高騰・需給構造の恒久的変化を引き起こしている。2026年Q1の結果から各アプリごとにまとめてみた。
1 HBM(High Bandwidth Memory)優先生産によるDRAM/NANDの供給逼迫
・メモリーメーカはHBM・高容量DDR5を最優先に装置毎のクリーンルームを再配分している。
・スマートフォン・PC向けの従来タイプのDRAM/NANDは生産供給が削減され、構造的な供給不足に陥っている。
・2026年Q1のDRAM契約価格はQoQ+90~95%, Q2も+60%程度の上昇が予想される。
・IDCなどリサーチャーは「一時的ではなく、恒久的な供給再配分」と指摘している。
2.AIサーバのメモリ搭載量が急増(需要側の都合)
・AIサーバは一般サーバの数倍~10倍以上のDRAM/HBMを搭載。
・ハイパースケーラ(Microsoft, Google, Meta, Amazon)がHBMを大量確保し、多用途の供給を圧迫。
・北米CSPはAI推論サーバの増設を確保し、RDIMM需要が最優先に。(ソース:nand-research.com)
3.PC・スマホ向けDRAM/NANDの供給減と価格高騰
・PC DRAMは需要そのものは弱い実も関わらず、ICサプライヤの供給削減により価格は上昇。
・スマホ向け需要そのものは弱含みであるが、AI機能搭載でLDPDDRの最低容量が上昇し、需要はタイトになっている。
・NANDも300層超お高層化が進む。AI向けSSD需要が優先され、汎用品は逼迫(ソース;Tech insights )
4 長期契約(LTA)による供給の囲い込み
・ハイパースケーラが複数四半期~複数年のLTAで供給を確保する。
・LTAを持てないPC/スマホ/一般OEMはスポット市場で高値調達を強いられる。
5,新規キャパシティは2027年末~2028年まで実質増えない。
・新Fabの量産立ち上がりは2027年末~2028年とされ、その間は慢性的な供給不足が継続する。
6、技術トレンド:HBM・CXL・Near-Memory Computing
・AI時代のボトルネックはメモリ帯域へ移行
・HBM, CXL, Near-Memory/In-Memory Computingが普及し、DRAM/NANDの製品ミックスがAI最適化へ偏る。
7.地政学リスク(中国メモリの制裁影響)
・YMTC・CXMTなど中国勢は以前制裁下で、世界供給の増加予知が限定的である。