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2026年BIR国際リサイクル会議、スウェーデン・ヨーテボリで開幕

2026/06/01 21:51 FREE
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2026年BIR国際リサイクル会議、スウェーデン・ヨーテボリで開幕

6月1日スウェーデン・ヨーテボリGothia Towerで開幕したBIR国際リサイクル会議2026(6月1日〜3日)は、約50年ぶりの同地開催となり、産業都市としての歴史と先進的なサステナビリティ政策を併せ持つ都市の象徴的な舞台のもとで幕を開けた。今回は、 57か国、800社超から1,700人以上が参加した。現在米国とイランによる緊迫した情勢により航空会社は一部地域のフライトを制限しており、参加者への影響が懸念されたが、会議直前の申し込みが相次ぎ、最終的には当初の予想を上回る結果となったという。

展示会場には企業ブース(39社)に加え企業プレゼンテーションステージとAIリサイクリングソリューションを紹介する「AIコーナー」が設けられ、業界のデジタル化と高度化の潮流を体感できる。

BIR会長Susie Burrage氏による開会挨拶では、財務、アドボカシー、グローバル会員拡大への注力といった組織面での進捗が報告されるとともに、LinkedInフォロワーが2万人を超えたことや、2025年年次報告書、鉄スクラップ世界統計の刊行などが紹介された。 また、実務知識とベストプラクティス(優良事例)を共有することを目的として開発された「BIRアカデミー」動画シリーズの進捗状況が発表され、LMEの基礎を解説する教材やGlobal Recycling Dayに向けた「Yes We Can」動画などが新たな学習ツールとして紹介された。加えてBurrage氏は、次回のBIR会議開催地は欧州に留まると述べた。年2回春と秋に開催されるBIR会議のうち秋は欧州以外の都市で開催されるのが通例だ。今年はバーレーンに決定していたが、現在の中東情勢を考慮した結果、急遽スペイン南に位置するマラガに決定したという。

キーノートスピーカーFrederiK  Haren氏による登壇では、「創造性」「好奇心」「サステナビリティ」を軸に、急速な変

化の時代における創造性の解き放ち方が論じられた。 講演者は、創造性を「既存のもの同士を組み合わせて、より良い新しいものを生み出すプロセス」と定義し、その意味で創造とは一種の「リサイクリング」であり、リサイクル産業に携わる人々は本来的に創造的思考に適したマインドセットを持つと指摘した。

創造性を支える鍵として強調されたのが、「ラディカル・ポジティビティ」と「Copying Right(いわゆるコピーライトではなく、正しくコピーする)」、そして訓練可能なスキルとしての「好奇心」である。まず否定的思考を脇に置き、価値あるアイデアを見つけることに意識を集中する姿勢が紹介され、世界中の優れたアイデアをただ模倣するのではなく、自らの文脈に合わせて改良・発展させる「Copying Right」の重要性を説いた。

Haren氏によるメッセージは、参加者一人ひとりがこの会議場を「好奇心の実験場」と捉え、多様な背景を持つ他者から学び、その知識を自らの経験と再結合させることで、ビジネスとサステナビリティの両面でより創造的な成果を生み出すべきだという呼びかけだ。

国際貿易カウンシル(International Trade Council)によるディスカッションでは、銅・アルミリサイクル市場に焦点を当て、米国Recycled Materials Association(ReMA)のRobin Wiener氏が、貿易規制に偏重した政策への問題提起を行った。

同氏はまず、米国における関税・輸出管理の紆余曲折を整理したうえで、産業を実際に動かしているのは関税そのものではなく、市場の「基礎的な条件」と国内投資であると指摘した。 鉄鋼・アルミ派生品関税の適用範囲の明確化やIEEPA関税の撤回、10%グローバル関税への移行、さらに銅・アルミへの輸出規制案が頓挫してきた事例を挙げつつ、政策は揺れ動くなかで、産業は需要・価格・技術力を基軸に適応してきたと述べた。

その根拠として示されたのが、米国におけるリサイクル金属の構造的な「余剰」である。 過去少なくとも15年間、再生銅は国内消費の約3.5倍、再生アルミは約4.5倍という大幅な供給超過となっており、輸出規制によって資源確保を図るという論理の説得力は乏しいと説明する。 同時に、加工済み再生資源の輸出比率は22%まで低下しており、2022年以降の旺盛な国内需要と投資拡大がスクラップを吸収していると示し、むしろ市場統合と投資促進こそが供給の安全保障を高めると論じた。

ICSGのFernando Acosta氏は、国際銅研究グループのデータをもとに、2050年頃には銅需要の30〜50%をスクラップが賄い、市場規模は1.7〜2兆ドルに達し得ると予測した。一方で、貿易制限が導入されるとその効率性が失われ、長期投資が妨げられるとことも警告した。

Stena Metal InternationalのMatthias Rapapart氏は、EUにおけるグリーンアジェンダ関連法、とりわけ廃棄物搬送規則(WSR)の強化により、価値あるスクラップが「廃棄物」とみなされ、国際市場へのアクセスが阻害されている現状を批判し、利益こそが高度な選別・前処理設備への投資を支えると訴えた。

こうした議論を総括する形で、Wiener氏はサーキュラーエコノミーにおける「オープンな市場アクセス」と「政策の予見可能性」の重要性を改めて強調した。さらに、グローバルな貿易ネットワークこそが余剰スクラップと需要を結びつけ、同時に設備投資と技術革新へのインセンティブを生むと述べた。最後に、アルミスクラップ輸出制限を含む過度な囲い込みは、EUグリーンディールやネットゼロ目標をむしろ危うくすると警告した。

午後のプログラムは鉄部門およびシュレッダー部門によるセッションが続いた。それぞれのセッションの詳細は別途報告する。

初日夜恒例のネットワークディナーは、ヨーテボリが誇る北欧最大のアミューズメントパークで開催された。食事と共に、参加者は木製のローラーコースターをはじめとするパーク内のアトラクションを利用できるというこれまでにない設定である。

Archive: 2026 June BIR World Recycling Convention& Exhibition

Y.SCHANZ from Gotherburg, Sweden

 

 

 

 

 

Yukari SCHANZ

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