2026年6月8日~6月14日のバッテリー業界では、海外発のニュースが多かった。中国企業が全固体電池の量産に意欲を燃やす一方、フィンランドでは関連の詐欺疑惑が浮上。米国は中国の軍需産業リストに電池企業を加えた。国内では環境省や首都圏団体の動きが活発化。ペロブスカイト太陽電池がやはり注目の中心となった。
鉛電池の国際会議「2026 Secondary Lead Conference」が10月26日-28日、スリランカ・コロンボで開催される。MIRUはメディアパートナーとして参加し、IRuniverse代表取締役CEOの棚町裕次が登壇する。
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<国内>
●環境省、リチウムイオン電池の適正処理で公募
環境省は6月12日、リチウムイオン電池などの適正処理体制の構築に向けた事業を巡る公募を実施すると発表した。
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●九都県市首脳会議、次世代型太陽電池の早期社会実装で国に支援要請

首都圏の1都3県と5政令市の首長による九都県市首脳会議は6月10日、次世代型太陽電池の早期社会実装に向けた支援について、環境省および経済産業省に向けて要請を実施した。神奈川県が代表として6月8日に内容を発表した。要請では、ペロブスカイト太陽電池などの次世代型太陽電池は、軽量性や柔軟性を生かし、従来型パネルの設置が難しい場所への導入が期待されるとしている。
九都県市首脳会議は埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市及び相模原市の知事または市長により構成され、首都圏に共通する広域的課題について積極的に取り組む。写真は埼玉県ホームページから、2025年11月の第88回会議の様子。
プレスリリース:九都県市首脳会議「次世代型太陽電池の早期社会実装に向けた支援について」に係る要請の実施について - 神奈川県ホームページ
●京セラコミ、滋賀県と福岡市でフィルム型ペロブスカイト太陽電池を施工

京セラコミュニケーションシステムは6月8日、自社ホームページ上で、「滋賀県と福岡県福岡市で『フィルム型ペロブスカイト太陽電池』の導入・施工を同日開始する」と発表した。
八幡工業高校の体育館など滋賀県内の県有施設3か所と、高宮中学校の体育館を含む福岡市内の市有施設3か所に、積水ソーラーフィルム株式会社製のフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置する。
プレスリリース:京セラコミュニケーションシステム、「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」の導入・施工を開始|京セラコミュニケーションシステム(KCCS)
<海外>
●フィンランド企業、車載電池開発で詐欺か
次世代電池の開発をめぐる詐欺疑惑が浮上している。フィンランドの小規模スタートアップドーナツ・ラボ(Donut Lab)が1月、「全固体ナトリウムイオン電池の量産体制を整えた」と明かした。
しかし、6月12日までのCNET Japan電池など外電の報道によると、研究者らの調査により、この電池が単なるリチウムイオン電池だったことが分かった。ドーナツ・ラボは新電池の開発を材料に、小口投資家1300人超から約2500万ドルを調達したとされる。
●中国の東風汽車、26年後半に全固体電池を量産へ

中国国有自動車大手の東風汽車集団は6月10日、自社ホームページ上で、「2026年後半を目標に全固体電池の量産と車両搭載を目指す」と明かした。新型固体電池はマイナス30度や170度の高温にも耐えられるうえ、走行距離1000キロメートル超も期待できるとしている。
プレスリリース: 东风全新固态电池零下30℃依旧能打-资讯聚焦-东风汽车集团有限公司
●米GM、将来の車載電池はLFPからLMRに?
ロイター通信は6月10日、「米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が、将来の自社電気自動車(EV)に使う車載電池の重点をリン酸鉄リチウム(LFP)電池からリチウム・マンガン・リッチ(LMR)に移す可能性がある」とのGM幹部の話を伝えた。
LFPとLMRはコスト面ではほぼ同じだか、LMRの方がエネルギー蓄積量が大きいという。GMは2028年のLFP量産系価格を発表していた。
●豪RVT、香港企業とバナジウムフロー電池で協業へ
オーストラリア資源のリッチモンド・バナジェム・テクノロジー(Richmond Vanadium Technology、RVT)は6月9日、香港のバナジウムフロー電池企業RKPグローバルと、豪州でのバナジウム電池プロジェクト開発での協力を締結したと発表した。
関連記事:豪QLD州のバナジウム電池プロジェクトで提携 豪RVTと香港系企業RKPグローバルの共同開発契約
●米、中国軍需企業に電池企業もリストアップ CALBやEVEなど

米国防省は6月8日、ホームページ上で、中国軍需企業188社のリストを発表した。通販のアリババ集団や検索のバイドゥ(百度)が加わったほか、EVのBYD、電池メーカーのCALBグループやEVEエナジーなど電池関連もリストに入った。