日本鉄リサイクル工業会はこのほど、5月の鉄スクラップ国内市況を発表。「上旬は2月下旬以来の上昇基調の流れで堅調に推移したが、下旬には落ち着き、様子見の商状となった」と報告した。
東京製鐵は5月13日には全拠点で全品種を1000円値上げしたが、下旬には関西サテライトヤードで全品種を2回に亘り、合計1,000円値下げした(他の拠点は据え置き)。
4月の電炉鋼生産は178.3万トンとなり、前月比6.2%減ながら、前年同月比では0.5%増と3カ月ぶりに前年を上回った。1~4月累計では703万トンで、前年同期比では0.4%減とほぼ前年並みの水準で推移している。4月の鉄スクラップ輸出量は66.8万トンと、前月比12.0%増であったが、前年同月比では10.1%減で5カ月連続の前年割れとなった。
1~4月累計では、前年同期比9.9%減の235.2万トン。1~4月累計の輸出を向け先別にみると、第1位はベトナム向けで101.9万トン(前年同期比10.1%減)、次いでバングラデシュ向けが51.6万トン(同22.3%増)、韓国向けが35.0万トン(同17.9%減)だったという。
輸出単価は前年からの上昇が続いているが、直近では一服感も見られる。海外の鉄スクラップ相場はおおむね横ばいで推移しているものの、一部では軟調気配も出ている。米国のコンポジット価格は、4月の20ドル下落に続き5月第3週にも約3ドルの下落を記録した。
5月末のH2炉前価格は全地域で500円~1500円の上昇となったが、「気配はいずれも様子見である」と結論付けている。
(IRuniverse K.Kuribara)