ベトナム複合企業のマサン・グループ傘下のタングステン大手であるマサン・ハイテク・マテリアルズ(Masan High-Tech Materials)は7月9日、自社ホームページ上で、「韓国タングステン採掘のGBイノベーション(GBI)と提携する」と発表した。韓国産タングステン精鉱の処理にマサンの技術や施設を利用する。(見出しイラストはGBIの発表投稿から)
■タングステン処理で協力、中国以外の供給網拡大へ
GBI側も同日に同内容をSNSのリンクトインで発表した。発表によると、 精錬手数料はFastmarketsが発表するAPTの市場価格に連動する。マサン側としてはこれにより製品生産量が拡大し、中国以外のタングステンサプライチェーン(供給網)での自社の地位向上につなげられる。
GBは韓国東部の慶尚北道ウルジンにある双田鉱山の採掘権を保有する。この鉱山は韓国で2番目に大きいタングステン鉱山で、年間約20万トンの鉱石(ROM)生産を目標に開発中だ。
■処理コスト引き下げたいベトナム、中間処理能力不測の韓国
中国が2025年にタングステンを輸出規制の対象に加えて以来、日本だけでなく多くの国がタングステン不足に苦悩している。ベトナムは中国以外では有数のタングステン生産国で処理施設も一定程度整う。マサンは「ヌイパオ鉱山などベトナム国内で採掘される精鉱と海外産の精鉱の処理を共に行うことで、処理能力の向上とコスト縮小が達成できる」と説明した。
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一方の韓国は、タングステン資源はあるものの採掘事業は見直され始めたばかり。中間体の処理施設が不足している。韓国はハイテク産業が盛んなだけに半導体やAIデータセンターなどの先端技術に不可欠なタングステンの不足は問題で、資源の再開発を急いでいる。