500社超が出展、レアアース・タングステンなど重要鉱物の開発や加工技術に注目
国際鉱業・資源カンファレンス「IMARC 2026(International Mining and Resources Conference)」が2026年10月27日、オーストラリア・シドニーで開幕した。会場には500社を超える企業・団体が出展し、鉱山会社、資源開発関連の技術企業、投資家など、世界各国の資源産業関係者が集結した。
MIRUのグローバルチームも初参加し、出展企業への取材や関係者との情報交換を実施。レアアース、タングステンをはじめとする重要鉱物の開発プロジェクトや、資金調達、技術開発、国際的な事業連携に関する最新動向を探った。
重要鉱物の開発・投資案件が集結
展示会場では、重要鉱物の資源開発から加工・精錬、リサイクルに至る幅広い分野の企業が、自社の技術や事業展開を紹介した。
MIRUは、レアアースやタングステンなどのプロジェクトを推進する企業を中心に、事業の進捗状況や今後の開発計画、投資・提携の可能性について取材。資源の確保に加え、採掘した鉱物をどのように加工し、製品化につなげるかという点にも関心が集まった。
会場では、Barkly Rare Earths LimitedやEQ Resources Limitedなど、資源開発や重要鉱物に関わる企業の動向にも注目した。


各社の取り組みからは、資源の開発・供給にとどまらず、技術や資本、国際的なパートナーシップを組み合わせながら事業化を進める重要性がうかがえる。
地政学と経済安全保障、供給網の再構築が主要テーマに
初日の基調講演やパネルディスカッションでは、地政学的な緊張、各国の産業政策、重要鉱物の経済安全保障、戦略的サプライチェーンの再構築などが主要テーマとして取り上げられた。
なかでも注目されたのが、「From Mine to Manufacturing: Building Competitive Processing and Refining Capability」と題したパネルディスカッションだ。
Lynas Rare Earths、PT Freeport Indonesia、Metso、国際協力銀行(JBIC)などの関係者が登壇し、中国以外で競争力のある重要鉱物の加工・精錬能力を構築するための課題について議論した。
議論では、鉱山の開発や採掘拠点の多様化だけでは、強靱なサプライチェーンは実現できないとの認識が示された。加工・精錬技術の確立、価格変動への対応、長期的な資金調達、インフラ整備、国際協力を組み合わせる必要がある。

また、各国が採掘から最終製品までの全工程を自国内に集約するのではなく、それぞれの競争優位を生かして国際分業を進めることも重要な論点となった。
競争力ある供給網の構築には国際連携が不可欠
初日の議論を通じて浮かび上がったのは、重要鉱物をめぐる競争が、資源の確保だけでなく、加工・精錬、製造、資金調達を含むサプライチェーン全体の競争へと広がっていることだ。
資源を保有していても、加工技術やインフラ、資金調達の条件が整わなければ、商業的に成立するプロジェクトを実現することは難しい。一方、技術力や資金力を持つ企業が国境を越えて連携すれば、新たな供給網の構築につながる可能性がある。
展示会場での企業取材に加え、講演やネットワーキングイベントでも、MIRUは資源産業の関係者と情報交換を進めた。
IMARC 2026は、資源開発の現場から加工・精錬技術、投資、国際的な事業連携まで、世界の資源産業が直面する課題と新たな事業機会を把握する場となっている。
MIRUは引き続き、資源・素材のサプライチェーンに関わる企業や専門家への取材を通じて、重要鉱物をめぐる国際的な動向を追っていく。
