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26年度上期伸銅製品生産は3.2%増――まだら模様も、緩やかな回復基調維持

2026/10/30 11:25 FREE
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26年度上期伸銅製品生産は3.2%増――まだら模様も、緩やかな回復基調維持

 日本伸銅協会が29日開いた正副会長記者会見で加藤和照会長(三井住友金属鉱山伸銅社長)は、2026年度上期の銅製品生産が前年同期比3.2%増(33万8,207トン)となり、「自動車関連やAIデータセンター向け半導体関連需要を背景に緩やかな回復基調を維持している」との認識を示した。一方で「住宅着工の低迷や建設現場の人手不足に伴う工期の遅れ、海外製品との競争など、需要分野による回復のばらつきも大きく、業界全体として力強い回復には至っていない」とも指摘、今後の持続的な発展に向け、課題解決に取り組む姿勢を示した。

関連記事:日本伸銅協会 2026年度伸銅品需要見通し改訂と2028年度までの需要見通し

 

 加藤会長が重点課題に挙げたのは、①原材料の安定確保と資源循環の推進、②技術開発による国際競争力の維持・強化、③適正な価格転嫁や人材確保・育成、安全対策など事業環境の整備――の3点。良質な銅スクラップの海外流出や国内再資源化コストへの対応に加え、未利用リサイクル原料の活用技術やカーボンフットプリント算定ガイドラインの策定など環境価値の適切な評価に向けた取り組みを進めるとした。

 

 質疑応答では、超高値圏に張り付く銅相場が経営に及ぼす影響について質問がでた。加藤会長は「原材料価格の変動に伴うコストの転嫁もあるが、相場変動による在庫管理の難しさが大きな課題」と指摘した。

 

 協会が2019年バージョンを見直す形で、国際競争力の維持・強化に向け進めている取り組みの一つ、技術戦略ロードマップの改定については、事務局から足元の取組状況について説明があった。「今後10年に必要となる技術を見据え、開発の方向性を検討している」とした。その上で、被覆電線のリサイクル技術で、過熱水蒸気による処理試験で、一定の条件下ながら被覆樹脂由来の炭素粒子を除去・消費できることを確認しているほか、湿式ボールミルによる被覆剥離も、開発の実現性を評価している段階にあるとした。

 

 輸入品との競争については、銅管の一部で国内品と競合する一方、品種によっては国内品を補完する関係にあるとの見方を示した。また、日系自動車の海外生産は国内の約3倍に上り、自動車向けなどでは海外需要が国内を上回る分野もあると指摘した。

 

 改正廃棄物処理法への対応で国内ヤード事業者に設備投資などの追加負担が生じているとの指摘には、「適正なルールの下で競争することが重要」とし、追加コストの適切な転嫁に加え、行政には業界育成と環境規制のバランスを取りながら、事業者への支援を進めてもらうことへの期待も、協会事務局幹部からは示された

 

G・Mochizuki

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