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アルミ合金業界を熟知したベテラン 平成金属/竹田社長に聞く 今後のアルミ合金市場

2020.07.10 12:29

 アルミ合金輸入商社の「平成金属(大阪市中央区)」。社長の竹田雅幸氏は、父親(竹田賢次氏)創業の「東大阪アルミ」で役員を歴任するなど一貫してアルミ合金業界に携わってきた。平成金属は、平成元年に雅幸氏が創業したものだ。同氏に昨今のアルミ合金輸入市場、業界動向について聞いた。

 

 

写真いまは価格より量

 コロナショックにより、アルミ合金地金の輸入は大きく減少した。同社は、6月がどん底だったという。5月で売上は前年比7割減、6月8割減、7月5割減、8月も同等程度になりそうだという。

 

 ただ、現在進行形の7月に関しては思いのほか需要が急回復しており「3割減程度いとどまりそうだ」という。伴って海外からの合金地金オファーも上昇しており、ロシア塊AK5M2のMg0.5%品はトン1,350ドル前後(CIFjapan)、ナイジェリアからのADC12はすでに1,500ドル(CIFjapan)に達している模様。

 

 輸入先はロシア、中近東、オーストラリア、インドなどワールドワイドに広がる。とはいえ、現在は3、4、5月に輸入した材料がハケず、在庫の山になっているという。しかしながら前述したように今月7月にはいって追加注文が続々入ってきていることから、余剰在庫の解消も意外に早いかもしれない。

 

 販売先のメインは、やはり国内の自動車業界。周知のように国内自動車メーカーはこの数ヶ月、具体的には第二クォーターにあたる4〜6月はほとんど稼働停止状態にあったといっていい。

 

 「一部港湾に貯留されているADC12も、年内はハケないと思います。いまは価格より、とにかく量。いくら安くても、販売先はいらないという。在庫がハケなければ、調達も始まらない。4〜6月はとにかく厳しかったね。でも7〜9月は少し動く気配が見えている」(竹田社長)

 

 同社では、平均的に1,000トン/年程度の原材料(インゴットの)輸入を行っていたという。主に4cアルミ向けのインゴットなど、高品位品に注力しているところが特徴。これらの材料も自動車向けだが、エンジン用途ではない。軸受けなど、最近では足まわり部品に多く使われているのだという。

 

 「(自動車メーカーの)T社、M社とも、7月以降は生産が戻ってきているようだね。ただしN社、S社が奮わない。関東勢が弱いようだね」(竹田社長)

 

 各社、新塊の在庫が余っており、まだまだ需要は弱いという。特にエンジン用のADC12は「どさっと」残っていて、これがなかなかハケなかったが、足元の状況は大きく好転している。

 

 現在、合金メーカーなどは、国の雇用調整助成金活用して、なんとか経営をつないでいるケースが多いが、同社はこの窮状を中小企業向けの持続化給付金(200万円)、および無利子の国庫融資で乗り切るという。自動車メーカー向けの材料が動き始めているっことから、7月以降は利益出ることが見えており、ひとまず胸を撫で下ろしている状況だ。

 

 「平成金属32年の歴史でも、今回のコロナショックのダメージは初めての経験でした。リーマンショックのときは、すぐ戻ったけれど、今回は先が見えないこともあり辛かった」(竹田社長)

 

 

アルミ合金、本格的な中国向け輸出は始まるか?

 さて、コロナショックで垣間見えた、世界的な資源需給のアンバランスだが、今後、資源の国際価格は、より適正な方向に動いていくのだろうか。日本からの中国へのアルミ合金の輸出は、あるのだろうか?

 

 「オイルショック時、アメリカの自動車業界が凋落し、スクラップを含め米国のアルミが一気に日本に輸出された。USリダクション(当時世界一の二次合金メーカー)をはじめ、二次合金会社もどんどん潰れていった。日本の自動車業界が奮わなくなったいま、余った国内のアルミ合金は、中国に向かっていくのではないか?」(竹田社長)

 

 いま、国内のアルミスクラップは価格安から、多くが中国へ輸出されている。近く新しい同国の金属スクラップ輸入基準も設けられるため、一層、日本からの輸出は増えることだろう。

 

 インゴットに関しても今後は国内メーカーにとって「利のある」中国向け輸出が始まるのではないだろうか。世界の自動車のパイを見れば、中国、アメリカ、または若干ながらドイツなどに流れるのは、いわば必然といえる。

 

 「水は、必ず高いところから低いところに流れる。これは、瞬間瞬間で変わるが、モノの流れはつねに平準化の方向へ向かっている。輸出が始まることにより、日本のアルミの適正価格は決まっていくのではないだろうか」

 

 さて、最後に今後のアルミの実需だが、年内に100%まで戻るのは、難しいだろうというのが竹田社長の意見。いいところ、80%だろうと語る。

 

 「T社は年末までには、9割に戻る。N社が芳しくないから、T社にその分強みがある」

 

 

(IRuniverse kaneshige)

 

 

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