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Fe Scrap Watch #184 国慶節休暇明け、出だし好調な中国国内マーケットに何を占うか!?

2020.10.16 15:22

 中国発のコロナウィルスが世界に蔓延して半年を経過した。その間世界中の各国で混乱を招き、それは時間と共に同国に向けた恨み節に変わった上、各国と中国の関係は悪化の一途をたどっている。


 中国国内ではコロナウィルスの感染は終息したとみなされ、国慶節休暇の8日間の間に5~6憶人は中国国内を大移動したと言われているが、あれだけの人口が大移動しているにもかかわらず、中国という国家が完全にコロナウィルスを収束させることは不可能に近いと筆者は思う(日本や韓国でも感染阻止に苦慮している状況を勘案してみてもあり得ない)。

 

 民族大移動と関連するか否かは不確かだが、中国北部の青島市では新たにコロナウィルスの感染者が発見され、青島市周辺の950万人全員にPCR検査を実施すると発表するなど、収束とは程遠いが、感染者の炙り出し、吊るし上げが得意な共産国家ならではの対応で感染拡大を防ごうとしている。

 

 今回の感染蔓延は世界でパンデミックになり混乱を起こしたことから、世界中が対中政策の見直しを迫られている。鉄鋼に関わる豪州だけでなく、東南アジアやアフリカに至るまで、中国依存の高い国家は改めて中国との取引や関係を見直し、リスクヘッジする必要がある。

 

 

【中国鉄鉱石輸入量が激増し鉄源不足を象徴する】

 中国の爆食はまだ現在進行形だ。今年の6月以降、中国の鉄鉱石輸入量は月次で1億トンを突破し続けている。半製品のビレットやスラブ、原料のホットコイルだけではなく、鉄鉱石の購買量が激増していることは国内の需要が堅調である事を示している。

 

 国慶節休暇を起点にしてヒートアップした市場が冷静に戻るかとも予想されたが、国慶節休暇明け数日間の現物商いを見ると、成約量が通常の130%に上るなど、引き続き堅調に推移している。

 

 

鉄鉱石相場の推移グラフ 3ヶ月

グラフ

 

 

中国鉄鋼ビレット相場の推移グラフ(RMB/ton) 

グラフ

 

 

中国国内鉄スクラップ相場の推移グラフ(RMB/ton)

グラフ

 

 

 ただ、原料とされるのビレットやホットコイルの輸入引き合いは今のところ散見されるだけで、休み前のような勢いは見えない。

 

 今後中国国内は非需要期に入るし、冬季は石炭を一般市民にも供給しなければならなくなる事から、減産指示が行われるだろう。

 

 

【鉄スクラップ相場は予想通り一旦調整局面へ】

 このFe Scrap Watch を始めて丸6年になった。当初は乱高下の激しい鉄鋼相場の状況をお伝えすることが多かったが、直近は安定した相場に落ち着きつつある。

 

 鉄スクラップという有価取引商品が、この10年でさらにグローバルに取引されるようになり、今年起こったコロナショックも誰も予想が出来なかった、グローバル社会の弊害だがあらゆるドラマを演出した。

 

 直近はトルコ向けや米屑、台湾向けコンテナなどが需給調整から下落傾向にあるが、これがどこまで下落するかと言えば、それほど大きな幅にはならないと予想する。

 

 

トルコの鉄スクラップ輸入相場の推移グラフ 3ヶ月

グラフ

 


 中国向けビレットの商談は一服し、鉄スクラップバイヤーの各国は対中需要を満足させる為の迂回輸出(以後、OEM原料)への引き合いは少なくなるであろうが、やはり中国国内の鉄スクラップ価格が高止まりしている事を勘案するならば、中長期には鉄スクラップ価格下落のストッパー的な役割をするであろう。

 

 中国一国が牽引しているだけの鋼材需要はどこまで続くのか。鉄鋼大国となり年産10億トンに迫る粗鋼生産量を誇り、鉄の価格が下落すれば評価が目減りし企業が立ち行かなくなるほど膨れ上がった中国がOEM原料を購入する程需要がなくなれば、また大量に中国から各国への輸出が再開され、需給バランスが崩れることも視野に入れなければならない。

 

 鉄スクラップの上値が重いのは、この先秋から冬にかけて、一旦は一服感が出ることへの伏線かもしれない。

 

 上がったといえ、夏場に噂されていた3万円は上級品種で到達したものの、H2は手前で失速した。季節的にも、これから大きく上がることはなさそうだ。

 

 

東鉄田原H2価格の推移グラフ 3ヶ月

グラフ

 


 コロナショックから一早く抜け出したとされる大国中国も、この4ヶ月に渡る価格上昇が一旦一服したとも取れる状況だ。上がりすぎたものは是正される。

 

 あまりにも急激に上がりすぎて急落するよりは良しとすべきだと、筆者は思う。

 

 

(j.iida)

 

 

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