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フランスからの風:番外編 「フランス、遂にロックダウン」

2020.10.31 10:56

写真 遂に29日、フランス全土にわたるロックダウン措置が発表された。

 

 現在欧州では一番感染者の多いフランスでは、9月から予測を上回るスピードで感染者数が上昇し、10月に入ってからは24時間で5万人という数の感染者、その後も連日3万から4万人の感染者を記録し続けている。感染者の急増に伴い、死亡者も激増、24時間で200人を超える。このままでは、第一波を遥かに上回ると見方が強く、マクロン大統領は再び国内ロックダウンに踏み切った。

 

 今回のロックダウン措置では、子供のいる人々が業務を継続しやすいよう大学以外の学校は閉鎖されない。引き続き営業が許可されるのは、食品、薬品などの生活必需品関連の店舗、生産工場、農業従事者、建設業、葬儀場、郵便局、老人施設、市役所/役場など。また、政府は、可能なセクターは全て自宅勤務を業務形態として一般化するよう奨励している。一方で春先と同様に飲食店や店舗は閉鎖、旅行も制限されるため、これらのセクターへは新たな経済的打撃となる。

 

 再度のロックダウン措置の発表を受けたパリ市民の反応は様々だが、感染拡大を懸念する一方で、中小規模の飲食店、バーやカフェ、店舗経営者は憤りを隠せない。29日の夜は、デモが行われる際はいつもシンボル的場所となる共和国広場へ市民数百人が繰り出し、ロックダウン反対を唱え、マクロン政府の政策を批判、中には器物を破損する人々も出てやり場のない怒りを爆発させた。市民の多くは刹那的になっている感もあり、「とにかくもうロックダウンはうんざり」、「政府にコントロールされるのはもう我慢できない」と言った声が上がる。ここに来て、フランス人の強い個人主義と、政府による力の行使にはとりあえず反発するという、フランス革命以来の伝統ともいえる反体制主義の台頭を見る。

 

 

自動車セクター

 生産工場の継続は許可されているとはいえ、前回のロックダウン時では、大幅な需要の落ち込みに対し供給量がダブつき、採算が合わず稼働停止を余儀なくされた工場施設も多く、自動車セクターもこの例に漏れない。自動車リサイクルセクターについても廃車の数が減少、車での移動がストップしたため、修理などの需要も激減、中古部品の販売にも影響した。従って、今回も同様の状況が考えられ、6月に政府によるインセンティブの導入で需要回復を見せていたフランス国内の自動車業界は、再び厳しい状況に追い込まれると思われる。

 

 

鉄鋼セクター

 国内鉄鋼セクターのロング製品については少しばかり明るいようだ。Kallanish Steel が伝えたところによると、10月の販売量は、9月から落ち込むことが予想されていたが、フランスの需要は引き続き堅固に推移、全国的なロックダウンの発表を受けた今週も販売には影響していないという。スチールおよび建設業者は、ロックダウン下でも事業継続が可能だが、現段階では、まだ自動車ディーラーが事業を継続できるかどうかはっきりしないため、コイル市場へ影響が出る可能性がある。

 

 11月の強化コンクリートスチール製品の価格には下降は見られず、フランス国内では現在の高価格を維持するものと見られている。

 

Source:

 ・https://eurometal.net/french-longs-demand-to-continue-despite-lockdown/

 ・https://www.leparisien.fr/video/video-confinement-une-manifestation-sauvage-dans-les-rues-de-paris-30-10-2020-8405710.php

 

 

(Y. SCHANZ)

 

 

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SCHANZ, Yukari

 オーストリア、ウィーン在住フリーライター。現在、ウィーンとパリを拠点に、欧州におけるフランス語、英語圏の文化、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および政策調査に携わっている。専門は国際政治、軍事、語学。

 趣味は、書道、絵画、旅行、フランスワインの飲酒、カラオケ、犬の飼育。

*ヨーロッパに御用がある際はぜひご連絡ください→ MIRUの「お問い合わせ」フォーム又はお電話でお問い合わせください。

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