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Lithium Australia社、ナノパウダーが欧州で特許取得 -LFPバッテリー市場の爆発的な拡大も予測

2021.01.22 12:42

 豪リチウム生産者Lithium Australia社は、1月20日、自身の完全子会社でありナノテクノロジー企業であるVSPC Ltd(Very Small Particle Companyの略)が、欧州にてナノパウダー(金属酸化物ナノ粒子)生産に関する特許を取得したと発表した。

 

 VSPCプロセスと呼ばれるこの方法では、ナノ構造化された金属酸化物製品を簡単に製造することができるという。ナノ構造酸化物は、燃料電池、リチウムイオン電池、スーパーキャパシタ、触媒、電池材料など多くの用途に必要不可欠な先端材料である。

 

 Lithium Australia社のマネージング・ディレクターAdrian Griffin氏は、VSPCプロセスを“低コスト”でもあると紹介。同社の知的財産権が大幅に強化され、電池業界に革新的な技術を提供する重要な供給者としての自社の地位が強化されるであろうと述べている。

 

 また、The West Australian紙の1月19日の記事によれば、同社はこの高度な正極粉末を開発する特許取得済みの加工技術を用いて、リン酸鉄リチウムを用いた新しいリチウムイオン電池セルの開発に成功しているという。さらに、マンガンを添加した別のLFP誘導体の開発にも成功しており、安全基準の向上、エネルギー密度の高さ、エネルギー出力の長寿命化の3拍子が揃った製品が生産できるとのことである。なお、マンガンの添加によって、リン酸マンガン鉄リチウム(LMFP)によるリチウムイオン電池の優れた特性を損なうことなく、エネルギー出力密度を高めることができるとされている。

 

 同社はまた、リチウムイオン電池セルの傾向に関する忠告も行なっている。EVや多くのバッテリー・エネルギー貯蔵システム、BESSなどには現在、基本的にリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン(NCM)とリチウム・ニッケル・コバルト・アルミニウム(NCA)のLIBセルが使用されているが、この電池セル構成が続くのであれば、EV、バッテリー市場の爆発的な拡大が見込まれていることから、リチウムの需要は2050年までに現在の20倍、コバルトも同程度、そしてニッケルに至っては30倍になることが予測されているというのだ。

 

 同社によれば、NCM や NCA 電池の代替品も広く検討されてはいるものの、多くはまだ商業化の初期段階にあり、LFPが唯一広く利用されているとのこと。LFP正極粉末は従来のLIBと比較してリチウムの使用量が少なく、コバルトとニッケルを全く必要としないことも、同社がLFPの未来に自信を持っている理由のうちであろう。

 

 世界的なEV市場の発展により、リン酸鉄系リチウムイオン(LFP)電池市場が今後10年以内に500パーセント拡大するとの確信を持っているというLithium Australia社。同社によれば、コスト、安全性、性能面での優位性から、メーカー各社はEVとエネルギー貯蔵用途の双方においてLFP電池を採用する傾向が生まれてきているそうで、現在はLFP正極粉末生産の98パーセントを中国が占めている状態だが、将来的にはヨーロッパ、インド、北米なども需要の高い地域となる可能性があることから、同社には大きな可能性があるという(例えばTesla, VW, BYD Auto などの主要な EV メーカーはこれまでも中国で生産される EV には LFP を採用してきたが、TeslaとBYDにはこの種のEVの販売を中国以外でも始めようという動きが見られるとのこと)。

 

 今後のVSPC社のタイムラインとしては、まずは中国以外のいくつかの地域での LFP の生産と使用を比較しながら、新たな市場ダイナミクスを含めた LFP 正極生産の実現可能性予備調査を今年 3 月末までに完了させる予定とのこと。また、すでに世界最大のリチウム生産国である豪州を、将来の電池製造ハブにする可能性をも秘めているとしている。

 

 なお、別件であるが、同社は1月19日には、新型コロナウイルス関連の制約などを理由として、2017年から行なってきたドイツでのリチウム探査活動の縮小を開始、ザクセン州のErzgebirge山地に位置する3つの採鉱有望地——Sadisdorf、Eichight、Hegelshöheのうち、Hegelshöhe以外の2つの削減を決定したと報告している。

 

 

(A.Crnokrak)

 

 

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 豪州シドニー在住。翻訳・執筆のご依頼、シドニーにて簡単な通訳が必要な際などには、是非お声がけください→MIRUの「お問い合わせ」フォーム又はお電話でお問い合わせください。

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