新着情報

2024/04/26   東京製鐵:24/3...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   【貿易統計/日本】...
2024/04/26   ARE HD:中長...
2024/04/26   2024年2月 ニ...

工作機械工業会2月受注確報 2月は31.6%増1390億円、16カ月連続増

2月受注は1390億円(31.6%増)と16ヶ月連続増加、1000億円超は13ヶ月連続

 3/23の15時に日本工作機械工業会の2月工作機械受注確報が開示された。2月受注は前年同月比31.6%増の1390億円と16ヶ月連続増、1000億円超が13ヶ月連続となったが、前月比では2.7%増となったが、1月比は2.7%減にとどまった。コロナ前の3年前の2019年の同月比26.7%増と2ケタ増を確保、4年前のピーク時比較では10.4%減の水準となり、2月として2番目に大きな額となった。販売は1162億円(35.8%増)、受注残は64.7%増の7672億円と10ヶ月連続で増加した。

 

 

グラフ

 

 

外需は同月比20.0%増901.4億円と16ヶ月連続増も1月比では大型受注の反動で8.7%減

 外需は901.4億円(20.0%増)と16ヶ月連続増も、1月比では米国、中国での大型受注の反動で8.7%減にとどまった。主要4業種で一般機械が北米増で269.5億円(22.0%増)、自動車は191.2億円(10.0%増)も2カ月連続200億円割れに。電機・精密が164.4億円(8.0%減)減も減少幅は小さく、航空・造船・輸送用機械は前月の反動減から前月比75.6%減も同月比36.4%増の34.0億円と、全体として高水準を維持している。

 

 主要3極別では欧州が206.5億円(69.8%増)と13カ月連続増加、主要4業種すべてプラスで地政学的リスク影響はまだ顕在化しておらず、ドイツ59.2%増、イタリア83.8%増、英国99.6%増、フランス2.1倍など高水準を持続している。なおロシア・その他は1.8億円(7.2%減)、東欧0.78億円(26.4%減)と数字、影響とも軽微。ちなみに2019年のロシアの輸入工作機械総額は10.9億ユーロで、ドイツ18.7%、中国17.9%、イタリア13.0%、台湾10.9%などで6割占められ、日本は0.65億ユーロ(6.5%)に止まる。北米向けは253.9億円(41.6%増)で13カ月連続増加、アメリカが1月の反動減も同月比では52.5%増の230億円と高水準。業種別では自動車が51.2%増と寄与。アジアは422.8億円(3.5%減)と中国は299億円(0.9%減)ながら台湾などの減が影響した。中国の業種別では電機・精密が102.8億円(25.8%増)で規模的にも一般機械86億円、自動車83.8億円を上回る。

 

 

グラフ

 

 

内需は同月比60.4%増488.6億円で12ヶ月連続プラスも2カ月連続で500億円割れ

 内需は488.6億円(60.4%増)と12ヶ月連続前年同月比プラスも、2カ月連続で500億円割れとなった。主要4業種は自動車が99.6億円(14.1%増)と2カ月ぶりに増加、前月比でも24.2%増と半導体不足が言われる中でも設備投資は継続している模様。一般機械は178.9億円(63.7%増)と12ヶ月連続プラス。電気・精密は半導体製造装増向け等が繁忙で107.4億円(2.5倍)と13ヶ月連続増加、内需での構成比も22.0%まで上昇し自動車の構成比を上回り、2006年11月の92.1億円を抜き、初の月次100億円突破となった。

 

 

グラフ

 

 

2月販売は35.8%増1162億円と12ヶ月連続同月比増、受注残は64.7%増7672億円に

 受注の拡大に伴い、受注残高も増加し7672億円(64.7%増)となり、コロナ発生前の2019年2月の8015億円以来の水準に。月間販売額は1162億円(35.8%増)で、BBレシオは新年度に入って11ヶ月連続で1を超えている。

 

 

2021年度受注額は1兆6800億円程度と2018年度並みに回復、22年度は不透明感増す

 2021年4月~2022年2月の累計受注は1兆5012億円(前年同期比74.4%増)となった。内訳は内需5060億円(77.2%増)、外需9952億円(73.1%増)。3月は例年年度末ということで受注が膨らむ月であるため、2021年度は全体で1兆6800億円(70%増)程度と、2018年度の1兆6891億円に迫る数字に落ち着く見通し。

 

 但し3月にウクライナ紛争、中国でのオミクロン感染拡大による一部都市封鎖、自動車生産の混乱など、期末で混乱要因があり、受注の先延ばし、一部キャンセル、また販売については検収の遅れ、納期ずれなどが思わぬ額で発生する可能性もあり、注意を要する。

 

 なお工業会会員アンケートによる新年度2022年Q1(4~6月期)受注見通し集計結果は4100億円予想と、前回アンケート予想値を下回る期待値となっている。Q4比較で減少は季節性によるもので、前年同期比では8.1%増予想となる。但し今回のアンケートは3月上旬に調査結果が集計されており、ロシアのウクライナ侵略の影響は織り込んでいない。現状、自動車生産の下方修正、今後の欧州におけるウクライナ影響の顕在化、更にはガソリン価格高騰による影響など、受注かく乱要因もあり、受注の先行きには暗雲が立ち込めていると言えよう。なお工業会では暦年予想について1月の段階で1兆6500億円(7.0%増)を見込んでおり、Q1はこれに沿った予想の範囲内のイメージ。

 

 

主要7社の2月受注411.59億円(54.3%増)と15ヶ月連続増

 日刊工業新聞がまとめる主要工作機械7社の1月受注実績(3/10発表)は411.59億円(54.3%増)と15ヶ月連続プラスとなった。内訳は輸出262億円(49.2%増)、国内149億円(64.0%増)となった。

 

 企業別では日本電産マシンツールが2.8倍の40.42億円と中国向け大型受注、国内向け半導体関連向けに好調、オークマが71.6%増と内外幅広く受注、牧野フライスは輸出が牽引し84.7%増、ジェイテクト64.2%増などの一方、中国寄与の大きいツガミは2.9%増に止まっている。

 

 なお日本電産マシンツールが海外分と合わせた数字の開示に変更している点は注意する必要があるが、日本電産グループとしてOKKと合わせジェイテクト水準の規模になっている。なお、半導体不足や物流混乱に加え、ウクライナ問題発生で欧州での商談決定の先送りの動きも出始めているとのことで、今後の影響を注視している。なおロシアでの上位ブランドとしてDMG森精機製作所、オークマが1,2位、4位にヤマザキマザックが上がっており、DMG森精機で30億円、オークマ20億円程度の年間寄与がある模様で、今後、取引停止影響の懸念がある。

 

 

グラフ

 

 

2021年米国工作機械受注額は過去最高の59億ドルを記録、2022年1桁増を見込む

 米国製造技術協会(AMT)によると、米国工作機械(金属成成形機と金属切削機)受注額が59億ドル(54%増)となり、過去最高額を更新した。この要因は新設住宅着工の歴史的な拡大と耐久消費財の伸び、更にはリショアリング(生産拠点の自国回帰)、サプライチェーンの多様化なども受注増の要因となっているとのこと。特に2021年8月から5カ月連続で月間受注額が5億ドルを超え11月は航空宇宙など大口受注で6.39億ドルを記録した。

 

 2022年についても楽観的な見通しを持っており、年後半に伸び率鈍化を見通すも、地政学的リスクが大きくならない前提で年間1桁の受注増は見込めるとしており、日本の工業会と同様の見方のようである。

 

 

グラフ

 

 

(H.Mirai)

 

 

関連記事

関連記事をもっと見る