チリ政府 新鉱業ロイヤルティ法案の政府修正案を発表――JOGMECニュース・フラッシュ
チリ政府はこのほど、新鉱業ロイヤルティ法案における政府修正案を発表した。JOGMECが31日ニュース・フラッシュとして報じた。同修正案は、上院鉱業エネルギー委員会で審議される予定だという。
修正案の概要は以下の通り
(1)売上高に対する課税:
・銅生産量(銅量)5万トン/年以上は1%の課税
※銅生産量(銅量)5万トン/年未満及び営業利益率がマイナスの場合、同課税は免除される。
(2)利益に対する課税
・営業利益率に応じて税率8~26%の変動
・営業利益率 0~20:税率8%
同 20~45:同 8~12%
同 45~60:同 12~26%
同 60以上:同 26%
※営業利益率がマイナスの場合、同課税は免除される。
なお、今回の政府修正案では、営業利益の計算において営業費用及び減価償却費等を差し引くことが可能となっている。
また、政府の説明によると、新鉱業ロイヤルティによって徴収された税金は以下に割り当てられるという。
1.州に使用される資金
・州の生産性と開発のために2億8,000万ドルが基金に割り当てられる。投資プロジェクト、州開発、科学技術研究を促進する計画への資金供給は、州政府に託される。
・技術研究と州の発展のために5,000万ドルが割り当てられる。
2.市町村に使用される資金
・鉱業活動によって発生した環境的影響を相殺するための基金が割り当てられる。ロイヤルティ支払いの対象となる採掘活動が行われる鉱業州の市町村に2,000万ドルが割り当てられる。Tarapacá、Antofagasta、Atacama、Coquimbo、Valparaiso、O’Higgins州の計25の市町村の利益になる。
・Fondo Común Municipal地方自治体の基金(チリの自治体の主要な資金源)に、現在の配布額の2倍に相当する7千万ドルを割り当てる。最も脆弱な自治体における資金活動に焦点を合わせる規則を取り入れることにより、地域間の公平性を保つ。
関連記事→「チリ:銅鉱山への課税を強化」
(IRuniverse G・Mochizuki)
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