日揮他、国内初の国産SAF大規模生産に向け「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」設立」
株式会社(代表取締役会長CEO:佐藤 雅之、以下「日揮HD」)、コスモ石油株式会社(代表取締役社長:鈴木 康公、以下「コスモ石油」)、株式会社レボインターナショナル(代表取締役:越川 哲也、以下「レボインターナショナル」)の3社は、廃食用油を原料とした国産SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の製造や供給事業(以下「本事業」)を行うために、本年11月1日付で新会社「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」を設立したことを発表した。
3社は、国内での廃食用油の収集からSAFの製造、輸送・供給に至るまでのサプライチェーン構築に向けて、2020年夏から共同で事業化検討を進めてきました。今回設立する新会社は、国内初となる国産SAFの大規模生産を目指し、100%廃食用油を原料とした年間約3万キロリットルのSAFの国内供給を実施する。SAF生産設備は、大阪府堺市のコスモ石油堺製油所内に2023年夏を目途に着工し、2024年内に完工、2024年度下期~2025年度初での運転開始を予定している。本設備からはバイオプラスチックの原料となるバイオナフサや、バイオディーゼルも生産される。
なお、本事業は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より採択*を受けた助成事業であり、原料調達をレボインターナショナル及び日揮HD、SAF製造及び需要家への販売をコスモエネルギーグループ(コスモ石油並びにコスモ石油マーケティング株式会社)が担い、各社の知見・ノウハウを結集して安全・安定の燃料サプライチェーンを構築してまいく。また、SAF製造設備に係る設計・調達・建設役務については日揮株式会社が担う。
*NEDOホームページ:https://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100312.html
【新会社概要】
会社名 合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY(サファイア スカイ エナジー)
出資比率 日揮HD:48%、コスモ石油48%、レボインターナショナル4%
本社所在地 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1
設立日 2022年11月1日
資本金 1億円
代表者 秋鹿 正敬(日揮HD 常務執行役員)
事業内容 国産廃食用油を原料とするSAF、バイオナフサ、バイオディーゼルの製造および販売
【プラント概要】
建設予定地 大阪府堺市西区築港新町(コスモ石油 堺製油所内)
SAF製造能力 約3万キロリットル/年
原料 国産廃食用油
プラント運転 2024年度下期~2025年度初 開始予定
建設予定地写真(出典:日揮)
新会社社名にある“SAFFAIRE”は、宝石のサファイア(Sapphire)とSAFをかけた造語。サファイアの持つ深みのある青はゆるぎない心の象徴とされ、空の脱炭素化を実現するという我々の強い意志を表している。さらに、サファイアの語源ともなっている「青色」にSKY ENERGYを組み合わせることで、SAFという次世代エネルギーにより「未来もずっと青空が続くように」という願いを込めた。
日揮HD、コスモ石油、レボインターナショナルは本年3月2日に設立された、国産SAFの導入、普及・拡大を目指す有志団体ACT FOR SKYに発足時より加盟している。同新会社の設立は国産SAFの導入、普及・拡大というACT FOR SKYの掲げる目標を実現させる為の大きな一歩になると考えられている。
新会社はACT FOR SKYの運営委員長も務める西村勇毅(日揮HD サステナビリティ協創部)が中心となって、国産SAFの機運を醸成し、市民・企業の意識変革を通じて行動変容に繋げることにより国内初となる商用規模での国産SAF供給体制の実現に取り組んでいく。今後3社は、新会社設立を通じて、SAFのサプライチェーン構築に向けた事業開発を一層加速させるとともに、大阪・関西万博の開催によってSDGsについて世界からの関心がさらに高まる2025年に国産SAFを供給できる体制を整えていく所存。併せて、持続可能な循環型社会の形成を目指していく。
(IR universe.jp)
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