BASFとG-Philos、再エネプロジェクト用定置蓄電システムで提携を強化
◼ 長寿命かつ高エネルギー密度を特徴とするNAS®電池を、パワー・ツー・ガス、電力網、 マイクログリッドアプリケーションに適した電力変換システムと組み合わせて提供
◼ 韓国の再生可能エネルギー市場での取り組みを強化
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)の完全子会社である BASF Stationary Energy Storage GmbH(BASF ステーショナリー・エナジー・ストレージ社、本社:ドイツ、以下 BSES)と、パワー・ツー・ガス(以下、P2G)技術で韓国を牽引する G-Philos 社 (Gフィロス、本社:韓国、以下 G-Philos)は、P2G プロジェクト、電力網、マイクログリッド アプリケーションに適したNAS®電池(ナトリウム硫黄電池)の販売およびマーケティング契約を締結した。今後両社は共同で、BASFの NAS®電池とG-Philos の電力変換システ ム(PCS)に基づいたエネルギー蓄電システムの開発と販売を行なう。また、G-Philos は BSES から総容量 12 メガワットアワーの NAS®電池を購入する予定。
BASFとG-Philos は、2020 年にG-Philosと韓国中部発電(KOMIPO)が韓国の済州島にある上明風力発電所で実施した P2G 実証プロジェクトに、BASF の NAS®電池システムと G-PhilosのPCS を提供し、協業を開始した。このプロジェクトでは、NAS®電池は風力タービンと電解槽間のエネルギーバッファとして機能し、風の変動する性質に影響されるこ となく、余剰風力からの安定した水素製造を実現した。この用途に NAS®電池が選ばれ たのは、水素製造に近接する箇所として安全性の高さが求められていたからで、1 年以上にわたる運用システムの成功によって概念が実証されたため、両社はさらなる提携の拡大を目指している。
BASFとG-Philos は今回の提携によって、韓国およびアジア諸国における、長期エネルギー貯蔵の市場と気候に優しい水素市場への取り組みを強化する予定。また、G-Philos は販売ネットワークを通じて、NAS®電池と自社の電力変換システムを組み合わせた事前設定済みのパッケージソリューションも提供していく予定だ。G-Philosが提供するPCS 製品は、250キロワットから 1 メガワットまでのNAS®電池に適している。
G-Philos のCEOであるGawoo Park(ガオ・パーク)は、次のように述べている。
「再生可能エネルギーが普及していくなか、NAS®電池は再生可能エネルギーによる電力貯蔵と、特に二酸化炭素を使用しない水素製造を実現するうえで、最も重要なソリューションの1つ になるでしょう。今回の提携によって、G-Philos は BASF とともに、この用途において NAS® 電池を普及できることを期待しています。また、将来的には BASF から更に NAS®電池を購 入する予定です。」
また、BSES のマネージングディレクターである Frank Prechtl(フランク・プレヒトル)は、次のように述べている。
「このような困難な用途において、NAS®電池のメリットが再び証明 されたことを嬉しく思います。G-Philos とのパートナーシップにより、BSES の NAS®電池事 業は韓国で着実に成長するでしょう。電力だけでなくガスなど他の事業分野まで NAS®電池 を拡大していくうえで、今回の契約は第一歩となるでしょう。」
(IR universe rr)
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