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三洋化成 高性能、長寿命のアルミ電解コンデンサ用電解液の生産能力を増強

 三洋化成工業株式会社(本社:京都市東山区、代表取締役社長:樋口章憲)は、自動車の電装化、環境対応車の拡大等によるコンデンサ需要の需要拡大に対応するため、ア ルミ電解コンデンサ用電解液『サンエレック』の生産能力を、昨年7月に発表した 3 割の生産能力増強※に引き続き、さらなる生産能力の増強を行うことを決定した。今回の投資金額は約 5 億円で、昨年 7 月と今回の投資決定により、2025  3 月には現行生産能力より約 6 割増強となる予定。

 

 1986 年に開発した『サンエレック』は、電解質に独自開発したアミジン化合物を用いる、高性能、高信頼性と長寿命化を実現したアルミ電解コンデンサ用電解液。広い温度領域で高い電気伝導率を示すとともに、高温での長期間安定性に優れ、業界標準のロングラン製品となってお り、自動車の制御ユニットなど、より信頼性が求められるコンデンサにも採用されている。

 

 現在、自動車業界では、運転支援システム回路など車載用電装部品が増えるとともに、環境対応への流れから環境対応車(EV)へのシフトが加速している。また、一般的な電子機器はもちろん、5G 通信の普及による情報通信機器、製造現場における産業機器のロボット化などもあり、 コンデンサ需要はあらゆる分野で年々増加している。さらには、太陽光や風力発電などのエネ ルギー供給の多様化に伴い、送電側の装置においても、より高電圧な電気に対応できるコンデンサが求められている。

 

 今回の生産能力増強により『サンエレック』の今後の需要増に対応した安定供給を確保し、世界的な需要拡大に対応するとともに、引き続き成長が見込まれる同市場に対応すべく、さらな る能力増強についても引き続き検討を行っていく。

(出典:三洋化成工業)

 

【アルミ電解コンデンサについて】

 加工性に優れるアルミ電解コンデンサは、電解コンデンサの主流となっている。アルミ電解コンデンサは、アルミ表面に酸化被膜を形成することで、これが絶縁体の役割を果たし電気を遮 断する。この酸化被膜は多孔質になっており、表面積を稼ぐことができるため、他のコンデンサに比べ 1000 倍以上の電気を蓄えることができる。一方で、酸化皮膜は時間とともに欠陥ができ、絶縁体ではない部分ができてしまい、これがショートなどの原因となるため、その部分を再度酸化させ修復する必要がある。その役割を担っているのが電解液で、可能な限りアルミ にダメージを与えず酸化被膜を再度形成する能力が求められる。

 

 アルミ電解コンデンサは、電極内部のイオンが活発に動くことで電気を効率よく蓄える仕組みを持っている。ただし、使用中に発生するアルカリ成分が、シール用のゴムやリード線の腐食 を促し、これが液漏れの原因となっていた。イオンの移動速度が速いこれまでの物質ではこの現象が起こりやすいため、電解液にはアルミにダメージを与えず酸化被膜を再度形成する基本的な性能とともに、イオンの移動速度を損なうことなくシール用のゴムにもダメージを与えない 機能が求められていた。

 

 『サンエレック』は、電解質に独自開発したアミジン化合物を用いた電解液で、イオンの移動速度はそのままに、発生したアルカリ成分を中和し無害化することに成功。コンデンサ業界の最大の課題であった液漏れを克服し、幅広い分野で使用されている。

 

 

(IR universe rr)

 

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