松田産業 2023年3月期 第3四半期決算短信公表
2023年3月期 第3四半期決算に関する定性的情報
経営成績に関する説明
2023年3月期 第3四半期連結累計期間における世界経済は、景気に緩やかな持ち直しの動きが見られた。しかし、世界的なインフレや中国での新型コロナウイルス感染症拡大などにより、下振れリスクへの懸念が続いている。我が国経済においても、個人消費や企業の設備投資などは持ち直しているものの、生産活動や企業収益には弱さが見られ、物価上昇や供給面での制約などで先行き不安な状況が継続している。
このような状況の中で、同社グループの貴金属関連事業においては、資源リサイクルの総合力及び高機能電子材料の開発などによる差別化のもとで営業展開の強化と国内外の拠点活用を進め、貴金属原料の確保、化成品等の製商品販売及び産業廃棄物処理受託の拡大に取り組んだ。また、食品関連事業においては、世界的な食資源の供給不安や仕入価格の上昇などにも柔軟に対処し、多様化する顧客ニーズに応えた商品の開拓と安全安心な商品の安定提供により、販売量の拡大に取り組んだ。
これらの結果、同第3四半期連結累計期間の業績は、売上高270,528百万円(前年同四半期比32.9%増)、営業利益11,416百万円(前年同四半期比9.1%増)、経常利益11,374百万円(前年同四半期比0.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7,976百万円(前年同四半期比1.0%増)となった。
各セグメント別の概況は次のとおりであります。
貴金属関連事業
同事業の主力顧客であるエレクトロニクス業界においては、第2四半期まではデータセンター需要の好調などもあり、半導体・電子デバイス分野の生産活動は堅調に推移したが、第3四半期に入ると半導体不足に一服感が出始め、パソコンやスマートフォン向けの各種電子部品の需要減退などから生産活動が低下傾向となった。一方で、世界的なインフレ加速や地政学的リスクの高まりなどから、全体的に貴金属相場は上昇した。
このような状況の中で、同社グループの貴金属関連事業では、貴金属リサイクルの取扱量及び産業廃棄物の処理受託は増加し、金製品、銀製品、白金族製品等の販売量増加に加え、全体的な貴金属相場上昇に伴う販売単価の上昇もあり、売上高及び営業利益は前年同四半期に比べ増加した。これらの結果、当該事業の売上高は191,198百万円(前年同四半期比33.9%増)、営業利益は9,407百万円(前年同四半期比13.5%増)となった。
食品関連事業
同事業の主力顧客である食品製造業界においては、新型コロナウイルス感染症拡大による行動制限等の解除により外食産業をはじめ持ち直しの傾向が見られたが、原材料価格の上昇や円安進行等に伴う相次ぐ値上げ発表によって消費者の節約志向は継続し、総じて厳しい状況が続いている。
このような状況の中で、同社グループの食品関連事業では、水産品、畜産品、農産品の販売量は増加し、全体的に販売単価も上昇したことから、売上高は前年同四半期に比べ増加したが、営業利益にいては、運送費及び保管料の増加などにより、前年同四半期に比べ減少した。これらの結果、当該事業の売上高は79,391百万円(前年同四半期比30.4%増)、営業利益は2,009百万円(前年同四半期比7.7%減)となった。
詳細は以下参照。
https://data.swcms.net/file/ir-matsuda-sangyo/ja/PressRelease/auto_20230202599533/pdfFile.pdf
(IR universe rr)
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