Trafigura、Glencoreに対抗してロシア・Rusalのアルミ購入を交渉
2023/02/28 17:29
ポイント
- TrafiguraはRusalから約15万トンの購入を交渉中。
- RusalのトップバイヤーであるGlencoreは、ロシアの新規取引には参入しないと発表。
ブルームバーグによると、コモディティトレーダーであるシンガポール拠点のトラフィグラ・グループは、ロシアの最大アルミメーカーであるルサールからアルミニウムを購入するために交渉中とのこと。これは、最大のライバルであるグレンコアが尻込みする中、ロシア企業との新たな取引に意欲的であることを示している。
この問題に詳しい関係者によると、トラフィグラとルサールは、約15万トンのアルミニウムを中国引き渡しベースで期間契約について協議しているようだ。
とはいえ、グレンコアはルサールと総計690万トンの長契を結んでおり、そのうち、2021年から2024年の間に年間約160万トンが引き渡されることになるという。関係筋によると同社は最近でも、韓国光陽のLME倉庫に都合15万トンほどのロシア産アルミを納入しているという。先週末時点でのLME倉庫全体のアルミ在庫は、1月末時点40万トン強に対して、55万トンと38%もの増加となった。このため、アルミニウムの3ヶ月物契約に対する現物のディスカウントは1トン40ドル近くまで拡大している。
LMEアルミ相場推移(USD/ton) 3カ月
(IRuniverse/MIRU S. Aoyama)
関連記事
- 2024/04/24 LME、ロシア産金属の取引禁止を正式発表 通知直後に大口のアルミ引き出し
- 2024/04/23 会話で読み解くLME入門23#ロシア産輸入禁止措置でLME上伸 天井は如何に!?
- 2024/04/22 LME Weekly 2024年4月15日-19日 米英ロシア追加制裁で供給ひっ迫懸念前面に
- 2024/04/18 LME 東京で金属取引関係者向けのフォーラム開催――ロシア産金属の取引停止などの話題挙がる
- 2024/04/17 狂騰するアルミUBC 今が天井!とみるか踊り場か?注目は22日の横浜決戦
- 2024/04/16 米英追加ロシア制裁の効果は限定的?
- 2024/04/15 アルミ合金&スクラップ市場近況2024#8 ADC、スクラップともに上値試す展開―需給ひっ迫に拍車
- 2024/04/15 LME Weekly 2024年4月8日-12日 世界的需要好転期待でおおむね続伸
- 2024/04/15 CMEとLME、英米の新たな制裁措置を受けてロシア産金属を禁止
- 2024/04/15 米・英 ロシア産のアルミニウム、銅、ニッケルを禁輸――追加制裁