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INTERMOLD 2023/金型展2023(東京) 開幕 

 INTERMOLD 2023/金型展2023[主催(一社)日本金型工業会]及び金属プレス加工技術展2023[主催(一社)日本金属プレス工業協会]が、東京ビッグサイト(東京国際展示場)東1・2ホールで、昨日2023年4月12日に開幕した。コロナ禍の前に戻ったような盛況さで、目的を持った多くの人が参加し、各ブースで商談を行った。富士ダイス、三菱電機及び理研鍛造を訪問した。

 

 

 今回の企画フェアとしては、次世代プラスチック加工、製造業DX、自動車部品製造技術、3Dプリンティング&AM技術、鍛造加工及び航空機部品加工技術の6つのフェアが同時開催された。

 

■航空機部品加工技術フェアにおいては、下記にて事前にご紹介したように、

インターモールド2023 開催 超硬合金のパイオニア@富士ダイス | MIRU (iru-miru.com)

 次世代移動手段の1つとして実証実験が進んでいる最新モビリティ「空飛ぶクルマ:自律型無人航空機」(中国製)の実機が会場内に登場し、乗り心地を試している光景がみられた。

 

 

 車体重量はバッテリを含め450 kg程度。二人乗りでコントロールセンターより操縦する。大阪万博で使用される空飛ぶタクシーには、選ばれてはいないが、普及に努めたいとの

ことだった。

 

 展示会の案内をいただいた、富士ダイス殿を、取材記事の紹介を兼ねて訪問した。

 

<当日の富士ダイス(FUJILLOYフジロイ)のブース>

 

 

 富士ダイスの素材「フジロイ」を重さ比べとして展示した。

(本来は比重は隠されているが、移動して写真撮影をさせていただいた。)

 

●<新素材>環境対応に向けた冨士ダイスの新たな挑戦 サステロイ ST60

 今回展示した“サステロイ”の“サステ”は、“サステナブル”の“サステ”である。

 

 タングステン及びコバルトの使用量を9割以上削減した秘密の合金とお聞きして、リサイクルするには開示が将来は必要となるのではと、思うところもあったが、昨年の8月に開発され、三菱電機が展示している放電加工機に既に使用されているとのこと。

 写真では比重が分からないが、鉄よりも、更に鋳鉄よりも軽く、比重6.8位とのこと(従来の超高合金の比重は14.55)。金属粉末製造であった。

 

特徴

・希少金属であるタングステン・コバルト の使用量を9 割以上大幅削減
鋼より軽量でありながら、超硬合金に迫る硬さ・靭性を実現
 汎用超硬合金の約1/2 の比重
 汎用超硬合金と同等の放電加工性

 

<三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC)のブース >

 三菱電機の放電加工機に富士ダイスのサステロイが使用されているとのことで、訪問した。ブースでは、AMRという自律走行ロボットがサンプルの搬送・配置を行っていた。

 

<会場での一場面:トーカロイのブース>

 

 上記写真の左にプラカードが見える。

 超合金、精密加工の委託、スプレーノズルの製造及び性能の見えるかを支援するトーカロイのブースでは、金型マスター会場視察中のプラカードを持った方に引率された集団に遭遇した。お話をお聞きしたところ、12社程度のブースを巡って見学した後、本日14時15分から1時間、オープンセミナー第2会場で金型マスターによるパネルディスカッションを行うとのこと。

 セミナーを視聴してみた。

 金型マスターによるパネルディスカッションのタイトルは「持続性のある金型産業や企業のために必要な“武器”とは?」であった。

 

 モデレータは一般社団法人日本金型工業会 学術顧問 横田悦二郎氏

 

 横田氏は、

 金型産業従事者は、海外移転等により、就業人口比率の約8%にまでに縮小しており、ものづくりの国内回帰を難しくしている。金型の生産額規模である1兆5千億円を維持するためにも、モラルの向上が重要であり、

 金型メーカーに対して、4つの意識改革を提案した。

  • 経営者と管理者の意識改革 管理部門のIT遅れ
  • 金型は工具(タイ焼き機)ではなく、装置、すなわち「製造システム装置」であるとの意識を持つ。
  • 金型業界へのマスコミの認識 サプライヤー産業であり、決して下請けではない。協力企業、パートナー企業であることを普及する。
  • 武器を持ち、利益性の高い企業とする。武器の見える化。

 

 

 これら、提案を受けて、パネラーが講演した。パネラーは、小林工業の佐藤正樹氏、ヤマナカゴーキンの山根理利氏、阪村エンジニアリングの松井大介氏の3名

 

 講演者は、社長を含む管理部門の方々であり、講演後のディスカッションでは、これまで自動車産業関連企業という特定顧客からそこそこの仕事の発注があり、営業的活動が不要であったこともあり、情報収集能力及びマーケッティング力の不足が露見する結果となった。

 また、設計主体は顧客であることから、自社製品が無いことも武器としての技術の見える化を困難にしていることが分かった。

 

<各社の紹介>

​小林工業(秋田):プラスチックマグネット金型部品・サンプルをメインに粉末成形用3R金を展示

CNC粉末成形機|製品紹介|製品案内|小林工業株式会社 (kobayashi-akita.co.jp)

 

 ヤマナカゴーキン(東大阪市):鍛造の異常検知を行う上で必須となるセンサーおよび関連機器をダイセット内に格納した「スマートダイセット」をメインに、加工点の見える化を実現する「モニタリングソリューション」、ものづくりにおけるあらゆる製造プロセスの検証が可能なシミュレーションソフト「DEFORM」、そして自動車の電動化に伴い必須となる「難削材微細加工」などを展示。

 

 阪村エンジニアリング(京都):阪村エンジニアリングは阪村芳一が1959年に設立した阪村機械製作所のグループ会社として、1999年(平成11年)10月に京都府久世郡久御山町に設立された、金型の設計、製造、販売を目的に誕生しました企業。独自の鍛造技術を自社製品である超硬ピンの設計から製造にまで応用し、より高性能・高寿命化を図っている。

 

<鍛造加工技術フェア>

 

 

<理研鍛造 RIKEN FORGE>

 鍛造加工技術フェアでは、理研鍛造株式会社でお話をお聞きした。

 ここでも自動車部品、特に、エンジン部品(コネクティングロッド、カムシャフトなど)の製造が主体とのこと。EV化により、不要となる部品も多く、新たな業務の構築が必要。

 

 ただし、理研鍛造では既に、建機・農機・鉄道部品及びテクノロジーとして、鍛造シュミレーション及び3Dスキャンなどによる金型摩耗解析、摩擦圧接工法など、従来の「カン」「コツ」「経験」から脱却して、ケイ酸・資産等の数値化により、精度・スピード・品質向上を図っている。

 

 リサイクル活動としては、廃棄物分別を推進している。

 

 群馬県前橋市にある理研鍛造株式会社は、1938年(昭和13年)4月に軍需工場として創立。現存する日本最古の鍛造工場。1941年(昭和16年)に理研コンツェルン重工業部門の合併により理研工業株式会社に社名変更。前橋の強風の影響か?鍛造工場は空襲を免れ、理研鍛造として1950年に再設立した。

 

 

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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