ZIA ジルコンセラミックス環境負荷はアルミナタイルに比し非常に低い
ジルコン産業協会(ZIA)が発表しているジルコンの応用先は非常に幅広い事をMIRU記事でジルコンマジックとして紹介した。
関連記事:ジルコンマジック、再度ジルコン、ジルコニア、ジルコニウムを学ぶ!
写真:乳白色ジルコンタイルに銅が含有したもの
ジルコンから派生される最新のジルコニアやジルコニウムの用途はこんな分野まで広がる。先端セラミックス分野では人工骨など期待される分野が多岐にわたる為、専門家以外の知識は希薄である。
- 3D printing(3Dプリンター)
- Solar cells(ソーラーセル)
- Paper(紙)
- Plastics(プラスチック)
- Wood(木材)
- Advanced ceramics(先端セラミックス)
- Casting and moulding(鋳造&モールディング)
- Implants(インプラント)
- Catalysis(触媒)
- Fuel cells and batteries(燃料電池&バッテリー「)
ZIAはジルコン含有セラミックスの環境負荷が非常に少ない事を公表した。研究の対象は“スーパーホワイト・セラミックス”に関する研究成果として発表したものである。使用したLCAの手法は“cradle-to-gate life cycle assessment”という方法で比較された。比較対象として使用された材料は、ジルコンとアルミナの白色度を比較対象に評価を行った。
但し、全ての評価でアルミナに比べてジルコン入りセラミックスが優位ではなかった。一つだけ同一レベルであった評価は“オゾン消耗ポテンシアル”“The Ozone Depletion Potential” (ODP)という評価方法で、両方の材料はほぼ同一レベルと評価された。
ZIAのケービン・ハロー博士(Dr Keven Harlow)は、これまで乳白色のジルコン白色タイルは技術的に評価されていたが、今回初めてLCA手法の評価を行った結果、アルミナタイルに比べてジルコンタイルの環境負荷への優位性が確認された意義は非常に大きいと語った。更に建築分野でジルコンタイルの使用はアルミナタイルに比べて環境負荷が非常に少ない事が強調されるだろうとした。
尚、独立したISO評価の専門家によるレビユーも同時に行われ、ジルコンセラックスタイルの環境負荷に与えるLCA評価の妥当性も確認された。
乳白色のタイルはふろ場のタイルなどでも使用されている。単なる白色ではなく、乳白色のタイルは深みのある白色で、非常に魅力的である。更に銅もセラミックスに使用されている事に少々驚いたタイル音痴である。
(Katagiri)
関連記事
- 2024/05/15 ジルコニウム輸出入Report#23鉱石輸入 輸入減少続く 2021年以来の少ない輸入量
- 2024/04/15 ジルコニウム輸出入Report#22二酸化ジルコニウム輸入 中国依存急速に高まる
- 2024/04/15 ジルコニウム輸出入Report#21鉱石輸入 オーストラリアからの輸入減2024年も続く
- 2024/03/19 ジルコニウム輸出入Report#20鉱石輸入 オーストラリアからのの輸入量減少続く
- 2024/02/20 ジルコニウム輸出入Report#19オキシ塩化ジルコニウム輸入 2023年輸入量2万トン
- 2024/02/19 ジルコニウム輸出入Report#18鉱石輸入 2023年年間輸入量2万トン
- 2024/01/24 超硬工具輸出Report#34超硬チップ 中国とタイ向け減少するも米国やインド向け増加
- 2024/01/19 ジルコニウム輸出入Report#17鉱石 オーストラリアからの輸入量減少続く
- 2024/01/19 ジルコニウム輸出入Report#16二酸化ジルコニウム輸入 1999年以来の少ない輸入量
- 2023/12/15 ジルコニウム輸出入Report#15鉱石と粉塊その他輸入 インドネシアからの鉱石輸入増加