中国、華虹半導体が株式公開 今年最大の新規上場、生産規模は同国2位
2023/08/07 16:25
中国半導体受託生産(ファウンドリー)大手の華虹半導体が8月7日、上海の科創板に新規上場した。上場に伴う資金調達額は212億元(約4200億円)で、中国株式市場の新規上場銘柄としては、2023年に入り最大となった。
(出典: 上海証券取引所)
華虹半導体株の初値は58.88元で、公開価格(52元)を13%上回った。同市場の初値の制限値幅(20%)には及ばなかった。終値は53.06元。華虹半導体はかねて香港市場に重複上場しており、この日は香港上場株も一時、前週末に比べ上げた。
華虹半導体は1990年代にNECと合弁で設立した華虹NECを前身とする。その後、親会社の再編やNECによる株式売却などを経て、現在は国有半導体グループである華虹集団の上場子会社となっている。生産規模はSMICに次ぎ中国2位。8インチおよび12インチのウエハを中心に生産する。
台湾の半導体調査会社であるトレンドフォースの資料によると、華虹は特に組み込み不揮発性メモリの分野で強みを持ち、スマートカードICのファウンドリとしては世界最大規模。MCUの受託生産でも中国最大規模を誇る。
中国は半導体産業の育成を国策の1つに位置付ける。上海証券取引所の科創板は習近平国家主席の鶴の一声で2019年に発足したIT産業向けボードで、主に半導体やシステムなどハード関連のIT企業が上場している。
(IR Universe Kure)
関連記事
- 2024/04/27 タングステン輸出入Report#90塊粉線くず輸出 2024年タングステンくず輸出大幅増加中
- 2024/04/26 三和油化工業:北九州市と立地協定締結 半導体工場からの有機溶剤廃棄物処理工場建設で
- 2024/04/25 DOWA:通期連結業績予想の修正に関するお知らせを発表
- 2024/04/25 太陽誘電 (6976東証P)MLCCは回復局面 目標株価引き上げで投資判断ニュートラルへ
- 2024/04/25 2024半導体動向#9 特定用途向けIC ASIC
- 2024/04/25 中国・天斉リチウム業、1~3月期は赤字転落=深セン証取が説明要求
- 2024/04/24 タングステン輸出入Report#89タングステンAPT輸入 台湾からの輸入急増中
- 2024/04/23 国内パソコン出荷2024年3月 モバイルパソコン出荷 先行して増加基調に転じる
- 2024/04/23 シリコン輸出入Report#82低純度シリコン輸入 2024年も脱中国進む
- 2024/04/23 貿易統計シリコン輸出入#81ウェハ編 2024年の輸出 2020年以来の大きい減速