中国 製鉄企業の赤字が深刻化し、高炉の稼働率は低下
価格の切り上げ、損失の深刻化は最近、多くの鉄鋼業界関係者が頻繁に口にする言葉となっている。鉄鋼価格の動向は下げ渋りが続いており、市場のセンチメントは全体的に良くない。しかし、9月中下旬に入って、鉄鉱、コークスなどの原料価格が高水準を維持し、特に一部のコークスメーカーの第3次引き上げ期待が再燃し、市場需要が芳しくないなどの要素の影響を受けて、製鉄所の利幅は引き続き悪化し、損失が深刻化した。
すでに複数の製鉄所が鉄鋼価格の下落に対応して出荷の一時停止を決め、限定値切り上げを実施している。赤字の深刻化が続けば、減産・点検を行う方針を示している製鉄所もある。
1、ねじ山、ホットコイルの全国平均価格の平均価格は9月19日以降、いずれも全体的に下落した
見積もりによると、ねじ山の全国平均価格は9月19日に3789元/トンで、その価格はそれから全体の下押しの道を始めた。10月11日の平均価格は1トンあたり3668元となり、1カ月足らずで121元、下落率は3.19%となった。ホットコイルの全国平均価格は9月19日に1トン当たり3935.1元を記録し、その価格もこれから全体的な下押しの道が始まった。10月12日の平均価格は1トン当たり3760.2元で、1カ月足らずで174.9元、4.44%下落した。
2、原料側の価格が高水準を維持し、市場の需要が芳しくなく、製鉄所の赤字が深刻化している。
9月中下旬に入って、コークス企業の2回の値上げが続々と実施され、鉄鉱、コークスなどの原料価格が高水準を維持していることを受けて、特に一部のコークス企業の3回目の値上げ期待が再燃している。市場需要の低迷などの要因の影響で、鉄鋼価格の動向は引き続き動揺し、製鉄所の利幅は引き続き悪化した。
分析したデータによると、10月11日の鉄筋の利益は1トン当たり-250.04元、ホットコイルの利益は1トン当たり-225.04元だった。
鉄筋、ホットコイルの利益チャートを見ると、ここにきて、その利益動向は全体的に下振れ基調となっており、赤字幅が拡大している。
3、製鉄所の赤字が深刻化し、高炉の稼働率が低下
このところ製鉄所の赤字が深刻化しているため、一部製鉄所の高炉では点検計画が相次いで策定されてしかも、西北地区の一部の製鉄所の大容積高炉の技術変更が継続しており、しかも周期が比較的に長いため、この周期の高炉稼働率は明らかに低下した。
10月11日に高炉の稼働率は91.53%となり、前月比で同1.63%低下した。高炉の設備稼働率は92.88%で、前期比1%低下した。
4、一部の製鉄所は限産値切り上げを実施し、一部の製鉄所は年末恒例の点検修理を手配した。
10月10日、湖北省の建材の主要メーカーである宝武顎鋼、宝武武鋼、金盛蘭の3社は、製鉄所が10月10日から出荷を一時停止し、限産値切り上げを実施し、具体的な再開時期は製鉄所からの通知を待つとの通知を発表した。西本連合鋼鉄集団は最近会議を開き、現在の損失を引き続き1トン当たり50元増やした場合、1社当たり30%の減産・点検を行うことを決定した。
ねじ生産データを見ると、10月に一部の製鉄所が年末恒例の点検修理を手配したほか、コスト損失が深刻化した影響で、個別の製鉄所もそれに応じて生産ペースを調整したため、10月のねじ生産量が引き続き小幅に減少したことがわかる。10月のロングプロセス製鉄所の計画生産量は年内の低水準になるが、ショートプロセスの利益水準は芳しくなく、多くの製鉄所は引き続き中・低水準の生産水準を維持している。
5、短期的な鋼価格は引き続き底を探りたいと期待しているが、下の空間は限られている
今後、ピークを迎えた冬に向けて積極的に準備するため、石炭の増産・供給増加の見通しがあり、原料側のサポートがさらに弱まり、コスト崩壊のリスクが高まる可能性がある。しかし、建材の矛盾は際立っておらず、全体的には依然として需給の二重弱構造にあり、短期的な鉄鋼価格は引き続き底入れの見通しがあるものの、下値余地は限られている。
高炉稼働率については、コークスが3巡目に着地する可能性が高いことを考慮すると、製鉄所の高炉点検数は引き続き拡大する可能性がある。現在の製鉄所の赤字拡大や環境保護シーズンの生産制限などの影響が重なり、高炉稼働率の増加は難しく、引き続き下落傾向を示す可能性があるとみられている。
(趙 嘉瑋)
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