東洋インキ株式会社 企業合同のリサイクルパッケージ実現の共同開発契約締結
有機顔料やプラスチック向け着色剤等を取り扱う東洋インキSCホールディングス株式会社(東京都中央区)は、グループ企業である東洋インキ株式会社が相川鉄工株式会社、萩原工業株式会社と合同で、各企業の技術を組み合わせたリサイクルシステムパッケージの実現に向けた共同開発契約を締結する事をプレスリリースで発表した。
プレスリリースの内容は以下の通りである。
相川鉄工・萩原工業と、プラスチックリサイクルに関する共同開発契約を締結
~業界を超え、洗浄・脱墨・異材質分離・再生等のプロセスおよび生産機を開発~
東洋インキ株式会社(代表取締役社長 柳 正人、東京都中央区)と相川鉄工株式会社(代表取締役社長 濁澤 光宏、静岡県静岡市)、萩原工業株式会社(代表取締役社長 浅野 和志、岡山県倉敷市)は、11月27日、それぞれが保有する素材、機械およびプロセス等技術を用いた、より高品質なプラスチックリサイクルを実現するための洗浄・脱墨・異材質分離・再生等のプロセスや生産機等の開発を目的として共同開発契約を締結いたしました。
写真左から、萩原工業 代表取締役社長 浅野和志、東洋インキ 代表取締役社長 柳正人、相川鉄工 代表取締役社長 濁澤光宏
近年様々なプラスチックリサイクルの取り組みが進んでいますが、異種プラスチック、インキ、接着剤等の混入や、汚れの付着などにより再生後のプラスチックの物理的な性能が阻害されることによって、リサイクル後の出口用途が限られてしまうことが課題となっています。この度、東洋インキ、相川鉄工、萩原工業の3社は、夾雑物の除去による高品質なプラスチックの再生を実現するために、業界を超えて包括的な技術交流、実証試験等を行う同開発契約を締結するに至りました。
東洋インキグループでは、2019年に脱墨用コーティング剤および剥離用ラミネート接着剤を開発、その後富士製造所内にリサイクルのパイロット設備を稼働させるなど、複層フィルムの軟包装材を始めとするプラスチックのマテリアルリサイクルの実用化に向けた検証を行っています。化学的知見に基づき脱墨・剥離用の素材開発を発展させるとともに、パイロットプラントでの実証データを活用することでリサイクル機器およびプロセスの改良・最適化に貢献いたします。
相川鉄工は、製紙業界で培ったリサイクルファイナー(叩解装置)や古紙の脱墨、異物分離などのノウハウを活かしてプラスチックの洗浄、異材質分離、脱墨のための技術および装置の開発を進めます。
萩原工業はブルーシートの水平リサイクルで培った高度濾過、調質・改質技術等のノウハウと再生ペレット製造装置等のリサイクル機器及びエンジニアリング技術に基づいて装置やプロセスの改良・最適化を進めます。
3社はこうした取り組みにより、2025年、洗浄・脱墨・異材質分離・再生等のリサイクルシステムをワンパッケージとしてマーケットに提供することを目指してまいります。
私たち東洋インキグループは、パートナーの皆さまとさまざまな形で協業しリサイクルシステムを構築することで、使用済みプラスチックの再資源化を推進し、持続可能な社会の実現に向け循環型社会の実現に貢献してまいります。
相川鉄工株式会社について
相川鉄工は製紙関連機器の専門メーカーです。古紙のインクを脱墨するシステムなど古紙再生プラントの日本トップメーカーとして、世界最先端の技術・製品・サービスを提供しており、それら技術を古紙リサイクルだけでなくプラスチックリサイクルへも展開することにより、循環型社会の実現に向けた取り組みを進めています。相川鉄工株式会社の詳細については、ウェブサイトhttp://www.aikawa-iron.co.jpをご覧ください。
萩原工業株式会社について
萩原工業は、次世代フラットヤーン技術を活用した合成樹脂製品と、プラスチック関連機械やスリッター等のエンジニアリング製品製造・販売を行っており、それら技術を活用した廃ブルーシートの水平リサイクルなど循環型社会の実現に取り組んでいます。萩原工業株式会社の詳細については、ウェブサイトhttps://www.hagihara.co.jpをご覧ください。
(IRuniverse Ryuji Ichimura)
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