日鉄エンジ シャフト炉向け「バイオコークス」社会実装に向け取組み加速
日鉄エンジニアリング株式会社(代表取締役社長:石倭行人、本社:東京都品川区)は、同社が提供する廃棄物処理設備「シャフト炉式ガス化溶融炉」※1(以下「シャフト炉」)向けの「バイオマスコークス」の製造技術を独自開発し、シャフト炉の実機に適用できることを確認したと発表した。
同社は、シャフト炉の還元剤として利用する石炭コークス(以下「コークス」)から発生するCO2を抑制しカーボンニュートラル化を推進するため、操業技術の最適化や低炭素型シャフト炉の開発などによるコークス使用量の極小化に取り組むとともに、オガ炭など一般に流通するバイオマスコークス※2で代替性の検証を行ってきた。
同社は、バイオマスコークスの調達ソース拡大と安定した供給確保のため、シャフト炉向けのバイオマスコークスを独自に開発し、東部知多衛生組合の協力のもと東部知多クリーンセンターで実施した実機試験にて、従来のコークスを100%代替可能であることを確認。今後は、これまで取り組んできた一般流通品の検証と並行して、独自開発したバイオマスコークスの実装投入に向けて、製造プロセス最適化、安定供給スキーム構築などの取り組みを加速していく。
※1 シャフト炉式ガス化溶融炉は多様な廃棄物を高温溶融により、安定して確実に処理する廃棄物処理設備。同社が提供するシャフト炉は、これまで全国48箇所(内、建設中4箇所)で採用され、その特長である処理対象物の広さや優れた資源化性能から、最終処分量の極小化や災害復興時の廃棄物処理などで貢献している。
※2 バイオマスコークスは、植物等のバイオマス材を原料としており、植物は成長過程で大気中のCO2を吸収していることから、燃焼させても排出量の全体収支では実質的にCO2を増加させない、カーボンニュートラルな資材。
(IR universe rr)
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