中国工業情報化省は2月6日、ホームページ上で、2024年1回目のレアアース生産枠を13万5000トンにすると発表した。前年の1回目(12万トン)から12.5%増えた。特に車載バッテリーの材料となるネオジムなど軽希土類の枠を拡大しており、電気自動車(EV)向けバッテリー需要の増加を見据えた措置とみられる。

 

　

 

プレスリリース(中国語): 两部委关于下达2024年第一批稀土开采、冶炼分离总量控制指标的通知 (miit.gov.cn)

 

　国策会社の中国稀土集団および国有大手の中国北方稀土(集団)高科技の2社に向けて通知した。生産枠のうち、軽希土類が12万4860トン、中重希土類が1万140トンで、軽希土類は前年の1回目(10万9057トン)から15%増えた。中重希土類は前年(1万943トン)から7%縮小した。中重希土類は兵器向け需要が多いが、中国での埋蔵量が多い鉱種が多いため、西側諸国との対立に備えた外交カードとして温存しているとの見方もある。

 

　軽希土類の生産枠は、7割強が北方稀土に割り当てられた。中国稀土は軽希土類の3割弱と中重希土類のすべてを請け負うことになった。

　精錬枠は12万7000トンで、前年の1回目(11万5000トン)から10%増えた。こちらも北方稀土が7割弱を割り当てられた。

 

関連記事: 中国、2023年のレアアース生産枠24万トン　前年比14%増で過去最大 | MIRU (iru-miru.com)

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

関連記事