インジウム相場高騰の裏にVital社の影?
2024/05/31 19:03
インジウム相場が高騰していることは既述しているが
https://www.iru-miru.com/article_detail.php?id=67695
その理由として、中国の輸出管理対象となる噂、やヘテロジャンクション型の太陽電池向けでインジウム需要が増加、それにのった先物買い、というのが現状のストーリーではあるが、この背景に登場してくるのがインジウムをはじめとしてガリウム、セレン、テルル、ビスマス、ゲルマニウムなど機能性材料のトップ企業であるVital Mataerialsである。
同社はかつて、やはりインジウムが高騰した2014~2015年に雲南省はFanyaで大活躍した企業である。2016年にFanyaが破綻し、在庫整理を行った際、当時3600トンものインジウム(と思われる)在庫を引き受けたのがVital社であった。
その在庫を原料としてITOなどインジウム加工製品まで生産している、と思われていたのだが、業界内では、実はまだその在庫を同社は保有しており、この上げ相場を利用して昔の在庫を売り捌くことを目論んでいるのではないか、とささやかれている。
今のインジウム市場でもっとも高いのは中国。韓国から中国へとインジウムの売りが急増しているとも聞く。
しかしもしもこの上げ相場がVital社の「自作自演」であったならば?かつてFanyaでみられた急騰と急落という砂上の楼閣を再現することになる。ありとあらゆる意味で今後の展開が注目されるインジウム相場である。
(iruniverse yt)
関連記事
- 2025/06/14 チタン:国内2社を徹底比較してみた
- 2025/06/13 よう素輸出Report#6 2025年ノルウェー向け輸出伸び悩み 中国とインド向け輸出増加
- 2025/06/13 アンチモン輸入Report#15塊粉 輸入平均単価急騰続く ただ中国からの単価上昇一服
- 2025/06/13 アンチモン輸入Report#14酸化物 中国代替えタイとベルギーからの輸入増加続く
- 2025/06/13 ゲルマニウム輸入Report#85塊粉くず製品 2025年中国からの製品 規制前の輸入量に戻る
- 2025/06/12 Rio Tinto 悲願のセルビアJadarリチウムプロジェクト EU戦略的プロジェクト認定で前進か
- 2025/06/12 ゲルマニウム輸入Report#86二酸化ゲルマニウム 中国 ロシア カナダとも輸入減少続く
- 2025/06/12 タングステン輸出入Report#124 YTO輸入 米中からの輸入減 輸入平均単価上昇続く
- 2025/06/12 タングステン輸出入Report#123フェロタングステン輸入 2025年輸入大幅増加
- 2025/06/12 タングステン輸出入Report#122 APT輸入 引き続き台湾-横浜の安価なAPT輸入に注目