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相次ぐ金属ケーブル盗難、太陽光発電協会がパンフで防犯対策指南

 太陽光発電設備の銅線などのケーブル盗難が増加していることを受けて、発電事業者などでつくる太陽光発電協会(東京都港区)が、防犯対策をまとめたパンフレットを、初めて作成した。関心の高い関連事業者などに配布を始めている。ケーブルがなくなれば、発電自体ができなくなる深刻な被害だ。対策例を参考にしてもらい、防犯対策のさらなる強化などに役立ててもらう。

 

 盗難が相次いでいるのは、比較的単価の高い銅ケーブルなど。転売されているとみられ、北関東地区などで多く発生。同協会は昨年2月にホームページで注意を促すなどしてきた。だが、増加が続いていることから、さらなる注意喚起に乗り出した。

 

 同協会は「あくまでも事業者の自主的な取り組みだが、もしケーブルを盗まれれば、当分の間、発電がストップするなどして、事業者にとって大きな損失になる。すでに業界内では社会問題化している」と深刻さを明かす。協会では、単価の安いアルミケーブルを活用することも推奨しているという。

 

 これまでは、特に夜間に人が近づきにくい場所に設置された中規模から大規模な設備が中心に被害にあっていたが、最近では、小規模設備にも及んでいるという。同協会は「事業者にとっての損失だけでなく、近隣住民の防犯に対する懸念や再生可能エネルギー電力の供給停止など、エネルギー安定供給や地域の安心、安全面でも無視できない」と指摘する。

 

 パンフレットでは、設備設計面での対策として、配線が露出しているケースには、比較的盗難が容易になるため、配線の地下埋設などの保護対策を求めている。また、周囲を囲うフェンスは、乗り越えが困難な高さのものを設置し、切り破りなどによる侵入を防止するため、強固な素材のフェンスを設置するほか、定期的な草刈りなどで周辺の死角をなくすよう促している。

 

 さらに、運営面での配慮として、ケーブル盗難を検知するなどした際に、緊急駆け付けが可能な警備会社と契約するなどの対策の必要性も訴えている。ケーブル盗難が発生したもとの状態に戻すための保険や、発電できる状態になるまでの休業損害保険などへの加入の検討も求めている。ただ、防犯対策や対応が不十分な場合には、保険が適用されないケースもあり、注意を促している。

 

 地域との共生も重視し、「近隣の方々とは良好な関係を構築し、不審者、不審車両などを見かけた場合の情報提供などについて理解と協力を得るよう努めてください」と提案している。

 

 

(IRuniverse Kogure)

 

 

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