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ありとあらゆる改革に本気で挑戦する 不二商事 小澤専務と語る

 

 小澤専務といえば、もしかすると不二商事として、よりも中部鉄源協議会の小澤会長、としてのほうがその名は知られているかもしれない。保守大国名古屋の商流を変えたいとの思いから立ち上がった小澤氏は現在51歳。ほぼ筆者と同世代である、ということもあったが話しはスクラップ業界とどまらず、世界の闇、日本の闇という深いところまで話しは広かった。

 

 不二商事は創業56年。鉄、非鉄スクラップ合わせて月間8000トンを扱う中堅どころとして知られている。

 小澤専務は不二商事のオーナーである岡田健司社長の大学の後輩、という関係で、元はガス会社勤務。つまりはスカウトされた訳で、業界歴は25年。だからこそ客観的にスクラップ業界が見える。

 

 「私がスクラップ業界に入った1999年は思い切り鉄鋼不況で、鉄スクラップは余りに余って、H2がキロ5円以下まで下がり、ウス物(トタン)は逆有償。為替は1ドル110〜113円、このときは海外の非鉄相場も低迷しており、なにからなにまでデフレ市況だった」

 

 ゆえにここから中国向けの雑品スクラップが大ブームになる。それは2000年から2018年まで続く。しかし、この間に日本国内に中華系スクラップディーラーが激増していった。ここまで野放しに中国業者が増えた遠因はなにか?というのは後述するとして、先の1999年、鉄鋼不況真っ只中のとき、最も早く共同輸出を行ったのは名古屋地区からだった。実は関東鉄源よりも関西鉄源よりも名古屋が早かった。

 

 それから25年がたち、ここにきての中部鉄源協議会の発足(2024年10月から)。

 

 その理由について小澤専務はすでにいろんな所で語っているが、一言で言うならば変革のため、である。保守大国名古屋を変えたい、という熱き思い、そして行動力は、これが大手の2代目、3代目のオーナー家の方々では考えなかっただろう。

 

 

 異業種から入ってきたから、また、大きくいえば、なにか間違った方向に向かってしまっている日本のため、地元のために動きたい、働きたい、という思いが高まった小澤氏もまた泰斗である。

 別の記事で、ここまでなんの規制もなく中国系業者が日本のリサイクル市場に進出しているのは、形を変えた侵略戦争だ、と断言される方もいた、小澤専務もまた同じく思いである。それを許している日本政府にも責任がある。

(関連記事)沖縄を守る、国を守る 若き泰斗 一琉興業 前川代表と語る

 

 話を中部鉄源に戻す。

 

 名古屋で自主的な集まりだったスクラップディーラーの会をひとつにまとめるべく、愛知県下の各会に説明に行き、同意賛意を示してくれるスクラップディーラーが40社は集まった。中部鉄源と関東、関西鉄源との最大の違いは、中部は輸出だけでなく、国内メーカーにも販売する、という点である。だから入札は輸出のテンダーではなく、スクラップ在庫の入札、という格好としている。

 それがフェアであるのと、国内の電炉、高炉メーカーに国際基準での新断スクラップの評価をしてもらいたいという狙いもある。

 

 名古屋というお土地柄、地元の自動車メーカーや電炉メーカーとの長年の関係に波風立てたくないというスクラップディーラーも当然いる。そこは尊重しつつも、名古屋の、これまでの鉄スクラップの商流を変えていきたい、と小澤専務は燃えている。

 

 他地区の団体とともに共同輸出で60,000トン以上のスクラッフをインド、トルコにも販売するという構想もあるが、それも彼は否定しない。すぐにはできないかもしれないが、スクラップ業者が真に自立するためには自らの力をつけておくことが肝要だ。先述した99年の鉄鋼不況のとき、リーマンショックのとき、メーカー、商社はスクラッフディーラーを守っただろうか?

 苦境を経験しているだけに小澤専務は防衛的な意味合いでも中部鉄源を日本のスクラップを護っていきたいと考えている。

 

 小澤専務はまた、非常に論理的に世界および日本の政治やリスク、真実の情報に敏感だ。

 日本を護るためにも正しい情報を次世代に伝えていかねばならない!こういう思いを胸に熱く秘めている泰斗である。

 小澤専務は4月25日の第5回サーキュラーエコノミーシンポジウム名古屋場所にて登壇する。乞うご期待ください!

 

関連記事:4月25日(金)第5回サーキュラーエコノミーシンポジウム in NAGOYA

 

 

(IRUNIVERSE Tanamachi)

 

 

 

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