パナソニックエナジーは31日、非鉄金属製錬・電池正極材メーカーである住友金属鉱山と連携し、リチウムイオン電池の正極材原料におけるリサイクルの運用を開始すると発表した。パナソニックエナジーの国内工場で発生する電池廃材から、住友金属鉱山の製錬設備を用いてレアメタルであるニッケルをリサイクルし、再び正極材としてパナソニックエナジーのリチウムイオン電池に使用する考えだ。
パナソニックエナジーの車載電池事業では、2027年までに正極材におけるリサイクル材比率を20%とする目標を掲げている。米国で 2022年から進めている Redwood Materials Inc.とのリサイクルの構築に加え、日本国内でも同連携を第一歩としてリサイクルの取り組みを加速させる方針。
パナソニックエナジーの只信一生社長は、「今後のEV普及に向けて、使用済みリチウムイオン電池をリサイクルする持続可能なスキームの構築は非常に重要」としたうえで、パートナーシップにより「当社ミッションである『幸せの追求と持続可能な環境が矛盾なく調和した社会の実現』を目指す」とコメントしている。
(IRuniverse K.Kuribara)