重田商事 太陽光パネルリサイクル工場「北軽井沢ソーラーパネルリサイクルセンター」稼働開始
~将来のパネル大量廃棄時代を見据え、群馬・長野エリアにおける適正処理と再資源化を推進~
「きたぱね~る」工場施設外観
処理設備:ガラスわけーるⅢ(太陽光パネルリサイクル)
重田商事株式会社(本社:群馬県吾妻郡嬬恋村芦生田205、代表取締役:菅原健司)は、5月28日、太陽光パネルリサイクル工場「北軽井沢ソーラーパネルリサイクルセンター」(愛称:「きたぱね~る」)を竣工し、2025年2月5日より稼働を開始したと発表した。
愛称「きたぱね~る」は、「北軽井沢の“きた”」と「パネル」を組み合わせたもので、親しみやすさを込めたネーミングとなっている。
同施設は、今後予想される太陽光パネルの大量廃棄や、複合素材による処理困難性といった課題に対応すべく、パネルリサイクルに特化したエリア最大級の専門施設として設立された。
1. 開設の背景
使用済みパネルはガラスや金属などの複合構造を持ち、分別・処理の困難性から、適切な処分方法に悩む声が多く、また埋立処分に関しても最終処分場のひっ迫により受け入れが難しいケースが増加している。
こうした背景に加え、今後の法改正により太陽光パネルのリサイクル義務化が進む可能性も指摘されており、業界全体として処理体制の整備が急務といえる。
同社は2012年より太陽光発電事業に参入、現在では22か所の発電所を保有し、年間18メガワット以上の電力を創出。数万枚規模のパネルを運用してきた経験から、将来的なパネル廃棄の課題を強く認識し、自社での回収・処理・再資源化体制の構築を決定した。
2. 「きたぱね~る」について
「北軽井沢ソーラーパネルリサイクルセンター(愛称:きたぱね~る)」は、群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢に位置する、太陽光パネルに特化したリサイクル施設。同施設は、最大480枚/日(約10.6トン/日)というエリア最大級の処理能力を誇り、パネル内の金属やガラスなどを高効率で再資源化できる専門設備を導入。100%リサイクルを目指す処理工程を構築している。
対象となる産業廃棄物は以下の通り。(選別・破砕、いずれも廃太陽光パネルに限る)
・廃プラスチック類
・金属くず
・ガラス・コンクリートくずおよび陶磁器くず
また、同社は経済産業省認可の「廃ガラスリサイクル事業協同組合」に加盟しており、公的にも認められた信頼性の高いリサイクル体制を整えている。
3. 重田商事株式会社の強みと今後の展望
重田商事株式会社は、1984年(昭和59年)の設立以来、群馬県嬬恋村を拠点に、解体工事から廃棄物の収集運搬、中間処理までを一貫して担ってきた地域最大規模の総合環境サービス企業。パネルリサイクルにおいても、群馬県および長野県に密着した廃棄物・解体工事事業者としての豊富な実績とネットワークを活かし、運搬、解体、処理までのワンストップソリューションを提供している。
同社は「ゼロから新しい価値を創造する」企業理念のもと、環境配慮型の事業を展開。太陽光パネルリサイクル事業は、循環型社会の実現に向けた取り組みの重要な柱と位置づけている。
(IR universe rr)
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