JX金属、結晶材料インジウムリン基板増産へ――光通信向け需要見込む 投資額15億円
2025/07/24 08:52 FREE
JX金属は23日、インジウムリン(InP)基板の増産投資を決定したと発表した。生産拠点である磯原工場(茨城県北茨城市) におよそ15億円を投じて製造工程の一部を増強、生産能力を25年比で約2割引き上げる。26年度中に新体制に移行する予定で、光通信向けに拡大している同基板の需要を取り込む狙いだ。
InP 基板は、光通信の受発光素子、ウェアラブル端末における近接センサ、産業用イメージセンサなど幅広い分野で用いられている高機能な化合物半導体材料で、同社はInP基板の限られたサプライヤーとして、過去40年以上にわたり実績を積んできているという。
成長著しい生成AIの学習や推論には大量・高速のデータ処理能力が必要で、それを支えるデータセンター内の大量のデータのやりとりに光通信が利用されており、InP 基板の需要も増加傾向を辿っている。
今回の増産投資は、そうした市場動向を踏まえたもので、磯原工場の製造工程の一部を増強する形で、生産能力を引き上げることを決めた。
なお、増産投資による26 年3月期連結業績への影響は軽微としている。
(IRuniverse G・Mochizuki)
関連記事
- 2025/07/25 二次電池PSI-Report#203アルカリ二次電池 2025年内需の減速鮮明に
- 2025/07/25 国内産業用ロボット生産Report#57 好調期続く でも2021年22年の高水準まで戻らず
- 2025/07/25 国内半導体生販在Report#182センサ・光半導体 レーザーダイオード需要増加続く
- 2025/07/25 国内半導体製造装置生産Report #77 前工程製造装置生産伸び鈍化
- 2025/07/25 ドル高と金・銀軟調でLME銅反落、国内銅建値10円引き下げの1,490円に
- 2025/07/25 新旧民間航空機の受注納入について(25年6月)
- 2025/07/25 民間航空機受注納入統計(25年6月):パリ航空ショー開催
- 2025/07/25 関税の動向を注視し情報収集に努めていく」―― 日本鉱業協会会見
- 2025/07/24 再生錫の時代本格化 再生錫プレミアム高騰 一部で1500ドル超えも
- 2025/07/24 住友金属鉱山:モレンシー及びセロベルデ、25年4-6月決算を発表