大和工業の米国形鋼事業(ニューコア・ヤマト・スチール:NYS)と関連が深いNucorが、25年7-9月(3Q)の決算を発表。NYS は、大和工業が 49%、Nucor が 51%出資し、大和工業の持分法適用会社となっている。なお、NYSが中心になる大和工業の持分法投資利益は、大和工業の決算に反映されるのに1四半期の時間差がある。また、22/12期からJFEHDとの薄板JVの業績も含まれている点に注意が必要。
NYSの事業と関連するNucorの形鋼の25年7-9月期の販売価格は前年同期比5.7%上昇し1,394ドル/トンと、11四半期ぶりに上昇。前四半期比では3.1%上昇と3四半期連続で上昇している。一方、鉄屑価格は、同3.4%上昇し394ドル/トンと、2四半期連続で反発。前四半期比では3.0%下落(4四半期ぶり)。この結果、メタルスプレッド(鋼材価格-鉄屑価格)が、同6.6%拡大し1,003ドル/トンと、10四半期ぶりに改善した。前四半期比では2四半期連続で改善。なお、形鋼の販売数量は同16.3%増の47.2万トンと、4四半期連続で増加。前四半期比では8.0%減と、4四半期ぶりに減少。
図表1、四半期別の型鋼の販売数量とスプレッド(千トン、ドル/トン)

出所:会社発表資料よりIRU作成
図表2、鋼種別スプレッド(ドル/トン)

出所:会社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)