船用燃料に飲食店などから出る廃食油の直接利用は国内初
廃食油リサイクルの浜田化学株式会社(兵庫県尼崎市、代表取締役 岡野嘉市)は、廃食油を直接重油に混合したバイオ燃料での国内初の船舶運航を目指し、廃食油の納入を進めてきたが、今回海上実証実験が完了したと発表した。
今回の海上実証実験では、内航船2 隻を対象に、通常使用されている舶用燃料のLSC 重油にStraight
Vegetable Oil(以下、SVO)(※)を段階的に混合し、その有効性を検証。約1 か月の実証実験の間SVO24%添加の舶用燃料を使用し、燃焼性などに問題がないことを確認した。
この実験で使用されたSVO は、同社が船舶燃料用に品質管理を行い、阪和興業株式会社(本社:東京都中央区)に納入したもの。SVO は加工処理を施していないバイオ燃料のため、加工処理の際に発生するCO2 を伴わず、加工処理が必要なBDF などと比べ、CO2 の削減が期待できる。また、生成プロセスが少ないため、他のバイオ燃料に比べ調達が容易で低コストを実現することが可能だ。
この技術を活かし、飲食店やコンビニから排出される廃食油を使用した燃料で船舶を運航し、再び食材や商品を飲食店やコンビニに届けることによる、資源循環を実現する。
(※)SVO:FAME化処理や水素化処理等の加工を施していない廃食用油
(IR universe rr)