日立建機は9月2日、自社ホームページ上で、「オーストラリアの鉱山環境ソリューション企業であるエンバイロスイート(Envirosuite Ltd)に1000万豪ドル(約9億5000万円)を出資する」と発表した。エンバイロの発行済み株式のうち約12%を取得し、筆頭株主となる。
日立側の発表によれば、出資は2回に分けて行い、まず9月の1回目の投資で約11%を取得したのち、追加投資を行って持ち株比率を約12%まで引き上げる。1株当たりの出資価格は0.058豪ドル。出資した資金はエンバイロが手掛ける鉱山業界向けの環境管理ソリューションの拡充と拡販に充てる。
資本関係の確立を踏まえ、日立建機は9月24-26日に米ネバダ州ラスベガスで開催予定の鉱山機械の見本市「MINExpo INTERNATIONAL 2024」の出展ブースで、エンバイロを含めたグループ企業とのデジタルソリューションを展示する。
日立建機は鉱山現場の管理システム子会社であるウェンコ・インターナショナル・マイニング・システムズをカナダに所有する。一方のエンバイロは5地域12都市で事業展開するグローバル企業。操業データ、科学的手法、気象条件に基づき、大気品質・粉じん・騒音・臭気・振動・水質の状態などをリアルタイムで遠隔監視する技術を有する。
日立建機は発表資料中で、出資目的について「環境に対する影響をリアルタイムに遠隔監視し、鉱山現場の安全と生産性を維持しながら環境負荷低減につながる最適なソリューションを提案し、鉱山運営全体の最適化に貢献する」とした。
プレスリリース(日立建機):鉱山現場の環境負荷低減をめざして豪エンバイロスイート社に出資 - 日立建機 (hitachicm.com)
プレスリリース(エンバイロ):Hitachi Construction Machinery to invest $10m, signs Collaboration Agreement (envirosuite.com)
(IR Universe Kure)