日鉄ステンレスは5日、省合金二相ステンレス鋼SUS821L1(NSSC 2120®/21%Cr-2%Ni-N)厚板が三重県北勢流域下水道事務所の発注した南部浄化センター(三重県四日市市)の分配槽ゲート設備に採用されたと発表した。
下水道設備の長寿命化と維持管理費削減の観点から、汎用オーステナイト系ステンレス鋼SUS304の使用が検討されていたが、SUS821L1がSUS304と同等以上の耐食性を有し、ライフサイクルコストの面で優位性があることや、レアメタルであるニッケルの添加量削減が環境負荷低減に寄与することなどが評価され、採用に至ったという。
SUS821L1は、日本下水道事業団や東京都、京都市での採用実績もあり、今後全国各地方自治体の下水道設備への普及推進が期待される。
(IRuniverse K.Kuribara)