銅生産世界最大手のチリ国営コデルコは1月30日、主力の同国エル・テニエンテ鉱山での採掘に、リサイクル材料から作られた粉砕球を導入すると明かした。ロイター通信が同日伝えた。
粉砕球は、採掘された銅鉱石を粉末にする過程の最終段階に用いられる。コデルコは採掘時の廃棄物から粉砕球を再生し、「回収された材料からの100%供給モデル」(同社幹部)の社内循環システムの構築を始めた。これにより、自動車排ガス約8,500台分に相当する年間4万トンのCO2削減が可能になる見通し。2025年中に同様のシステムの拡大も計画しているとされる。
コデルコは1月28日に、「2030年までに温室効果ガス排出量を25%削減する」との目標を公表したと伝わったばかり。具体的には、爆発物、耐火物、潤滑油などによるCO2排出を削減するという。また、採掘現場で使用するバス250台について、電気自動車(EV)への置き換えにも取り組むとも伝わっていた。
銅採掘は産業の中でも汚染が大きな事業の1つ。1月28日付のmining.comが調査結果として伝えたところでは、鉱業は世界の温室効果ガス排出量の4%-7%を占める。
(IR Universe Kure)