インド政府は2月1日公表の2025年度(25年4月〜26年3月)の連邦政府予算案で、「コバルト粉末と廃棄物、リチウムイオン電池のスクラップ、鉛、亜鉛、その他12の重要鉱物について、輸入関税を撤廃する」と発表した。都市鉱山を含め金属供給量を増やし、製造業の発展につなげる。
インド財務省予算案ホームページ:India Budget | Ministry of Finance | Government of India
同国のシタラマン財務相は発表スピーチで金属の輸出関税撤廃について「インドでの製造業への利用可能性を確保し、若者の雇用を増やすことができる」と説明した。
インドは電気自動車(EV)の普及などの世界の動きを見据え、金属確保に注力する。1月末には重要鉱物セクターに1630億ルピーを割り当てると発表したばかり。2024年7月発表の予算案でも重要鉱物25種の関税撤廃を提案していた。
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インドは今回の予算案で、年収128万ルピー(228万円)以下の国民の所得税を免除すると発表した。新たに設けた基準額を超える所得者の税率も引き下げた。中間層を育て、内需を拡大させることを目指す。
(IR Universe Kure)