8月4日、三菱マテリアル株式会社は、銅加工事業における生産体制の最適化と事業成長の加速を目的として、堺工場(大阪府 堺市西区)と三宝製作所(大阪府 堺市堺区)の組織統合に向けた準備を開始したとリリースを発表。統合の実施は、2026年4月1日付を予定しているとの事だ。
堺工場と三宝製作所は、銅加工事業のバリューチェーンにおいて、堺工場で鋳造された型銅品の多くが三宝製作所で伸銅製品に加工されるなど、両拠点は長年にわたり密接な関係を築いてきた。それぞれの歴史と専門性を活かしながら独自の運営体制を築いてきた両拠点について、同じ堺市内に位置するという地理的な利点を背景に、連携の深化が進んでおり、今回の統合はその流れをさらに加速させるものだという。
本統合は、銅加工事業における迅速かつ柔軟な事業運営を実現するための重要な施策となるとの事だ。型銅品の鋳造から伸銅品加工までのバリューチェーンを強化する事で、製造効率の向上に加え、生産リードタイムの短縮にもつながるとの狙いがある。
さらに意思決定の迅速化により、市場環境の変化にも柔軟かつ機敏に対応し、顧客サービスのさらなる向上も図っていく見込みだ。加えて、両拠点間における人材と技術の相互交流をさらに活性化させることで、知見の共有や相互研鑽を促進し、組織全体のスキル向上と人材育成を加速させていくとの事だ。これにより、技術力の底上げとともに、持続的な事業成長の基盤をより一層強固なものとしていきたいとの意気込みである。
(IRuniverse Ryuji Ichimura)