非鉄各社の26/3期の市況前提と、25年7月以降のLME価格とのギャップについてみてみた。このギャップによる各社の業績影響については毎月末に報告予定。
〇銅
足もとのLME価格は、下図の通り。
各社の前提は以下の通り。
●JX金属 9,546ドル/トン(433セント/ポンド)
●三井金属 9,811ドル/トン(445セント/ポンド)
●三菱マテリアル 9,105ドル/トン(413セント/ポンド)
●住友金属鉱山 9,500ドル/トン
●DOWA HD 9,000ドル/トン
●古河機械金属 9,500ドル/トン
図表1、LME銅価格と各社前提(ドル/トン)

出所:LME及び各社発表資料よりIRU作成
〇亜鉛
足もとのLME価格は各社の前提を大きく下回って推移している。
各社の新前提は以下の通り。
●三井金属 2,800ドル/トン
●DOWA HD 2,600ドル/トン
図表2、LME亜鉛価格と各社前提(ドル/トン)

出所:LME及び各社発表資料よりIRU作成
〇鉛
足もとのLME価格は前提を下回って推移しているが、感応度はそんなに大きくないため、影響が少ない。
各社の新前提は以下の通り。
●三井金属 2,000ドル/トン
●東邦亜鉛 2,018ドル/トン ※年間前提2,000ドル/トンから1Q実績を加味して算出
図表3、LME鉛価格と各社前提(ドル/トン)

出所:LME及び各社発表資料よりIRU作成
〇ニッケル
足もとのLME価格は住友金属鉱山の前提を下回って推移。感応度が大きいため、このまま推移すれば、在庫評価損も発生し、会社計画未達になる可能性あり。
各社の新前提は以下の通り。
●住友金属鉱山 7.00ドル/ポンド
(日本冶金工業 7.00ドル/ポンド) ※通期業績見通しを修正していないことから据え置いた
図表4、LMEニッケル価格と各社前提(ドル/トン)

出所:LME及び各社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)