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アングロとコデルコ、チリの銅鉱山を統合 世界トップクラスの大型銅鉱山が誕生へ

2025/09/17 12:12
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アングロとコデルコ、チリの銅鉱山を統合 世界トップクラスの大型銅鉱山が誕生へ

 英資源アングロアメリカンとチリの国営資源会社コデルコは9月16日、それぞれのホームページ上で、「チリで隣接して運営していた2つの銅鉱山を統合する」と発表した。年産量は最大で12万トン増加し、世界で5指に入る大型同鉱山が誕生することになる。

 

プレスリリース(アングロ):Anglo American and Codelco finalise landmark agreement to unlock at least $5 billion of value from Los Bronces and Andina copper mines | Anglo American

プレスリリース(コデルコ:)Codelco y Anglo American firman acuerdo definitivo para implementar Plan Minero Conjunto en el distrito Andina-Los Bronces | CODELCO - Corporación Nacional del Cobre, Chile

 

 発表によると、両社はチリ中部で運営するアングロのロス・ブロンセス鉱山と、コデルコのアンディナ鉱山の2鉱山を統合する。この計画により、環境許可の取得後(現在2030年を予定する)の21年間で270万トンの銅生産が追加される見込み。税引前正味現在価値は50億ドル増加する見通しだ。一方で、物流コストなどが削減でき、単位コストは15%縮小する。利益は両社で折半する。

 

■テックともチリ鉱山で協力へ

 アングロは9月に入り、カナダ同業のテックとの合併を決めたばかり。ただ、今回のコデルコとの鉱山統合は合併話が本格化する前の今年2月に覚書を交わしていた。アングロはテックとの合併でも、やはりチリで運営するコラワシ鉱山とケブラダ・ブランカ(QB)鉱山運営協力による相乗効果を見込む。

 

関連記事:アングロとテックが合併 世界最大規模の銅生産企業が誕生、鉱業M&Aでも過去最大

 

 9月16日のロンドン金属取引所(LME)で銅先物相場は$1万145/tonと2024年5月末以来およそ1年3か月ぶりの高値を付けた。脱炭素の進行で中長期的に銅価格の上昇が見込まれる。業績低迷が長く他社からの買収対象にもなって来たアングロだが、価格上昇を追い風に銅事業の拡大を急いでいる。

 

過去3か月間のLME銅価格の推移($/ton)

 

(IR Universe Kure)

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