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焼き物の街からLIBリサイクルの街へ―瑞浪でクイーンズメタル×LKTが描く次世代資源循環

2025/09/29 07:18
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焼き物の街からLIBリサイクルの街へ―瑞浪でクイーンズメタル×LKTが描く次世代資源循環

第12回バッテリーサミット(2025年9月25日、東京国際フォーラム)で盛況を博した翌日、登壇者の一人である中国・江西省赣州の 龙凯科技有限公司(Long Kai Technology、以下LKT) のFeng氏ら一行が、岐阜県瑞浪市にある クイーンズメタル社の電池(LIB含めた鉛以外の二次電池)リサイクル工場を訪問した。

◾️瓦から電池へ――地域産業の変革

瑞浪は美濃焼をはじめとする焼き物で知られる街だが、阪神大震災以降、瓦需要が急減。窯業の技術は行き場を失った。そこで「電池を焼く」技術へと転換し、現在では炭化炉や大気炉(ロータリーキルン)を用いた リチウムイオン電池(LIB)、ニッケル水素電池(Ni-MH)の再資源化工場 へと進化を遂げた。

 

◾️塩水で放電を

工場にりとまず目に飛び込んだのは、大量のドラム缶と容器。ここで鉛以外の二次電池は2週間から2か月かけて塩水で放電される。水は繰り返し利用され、最終的な年間廃水は約10トン程度(廃水は処理業者で処理している)。同工場では月間約60トンの電池を処理。回収ルートは多岐にわたり、街のスクラップ業者、行政機関、さらには小型家電(モバイルバッテリーやポータブルファンも含む)や車載電池など多様な形で集められる。

◾️炭化・磁選・ブラックマス回収

放電後の電池(鉛以外の二次電池)は 巨大炭化炉で半日(約12時間)かけて焼成され、炭化によって金属類が分離。磁選により鉄や銅・アルミが回収される。取り出された銅の純度は65%以上に達し、貴金属を含むスクラップとして再利用される。

さらに、集塵機や篩下からは ブラックマス(BM)が回収され、工場は電池回収からBM生産まで一貫処理体制を整えている。

 

◾️技術交流と協業の可能性

工場見学の場で、LKTのFeng氏は「磁選後の鉄スクラップに残る銅が惜しい。我々の工場ではさらなる分離技術を持っている。10月の厦門ツアーで紹介したい」と述べた。

その後の意見交換では、大量生産ブラックマス需要が急増する中国市場を背景に、クイーンズメタルの技術・製品をどう活かすか、輸出や技術提供の可能性など日中間の新たな協業シナリオが議論された。また中国でも数少ない、炭酸リチウムの精製、リチウムの供給をLFP電池処理から行うLKTにとって大量ブラックマス回収は鍵となっている。

Feng氏はまた「LKT工場見学を日本企業に開放したい」と歓迎の意を示し、投資や共同事業につながる可能性が期待されている。

 

追記(P.S.):国際会議・視察ツアーのご案内

2025年10月19日~22日、中国・厦門にて 「第10回 APAC Ni-Cr-Mn ステンレス鉄鋼 & 新エネルギー会議 2025」 が開催!!

今回のツアーでは:

  • 10月18日 厦門入り
  • 10月19日 第12回バッテリーサミット登壇者でもある Guanzhou Longkai Technology(LFP電池処理・リサイクル、XTC Energyへリチウムを供給) の工場を訪問
     └ 同社は日本企業とのビジネス交流も歓迎、宿泊手配も含め現地での調整が可能です。

https://www.iru-miru.com/article/77347

中国廈門で開催「第10回 APAC Ni-Cr-Mn ステンレス鉄鋼 & 新エネルギー会議 2025」に参加

2025/08/29 20:36: 弊社IRuniverse株式会社は、Shanghai Metals Market(SMM)が主催する「第10回 APAC Ni-Cr-Mn ステンレス鋼 & 新エネルギー会議 2025(NCMSS2025)」に、メディアパートナーとして参加いたします。本国際カンファレンスは、ニッケル・クロム・マンガンを中心としたステンレス鋼および新エネルギー ...

www.iru-miru.com

(IRuniverse R.S.)

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