アフリカ西南部のナイジェリアで金鉱が崩壊し、100人超の死傷者が出た模様だ。ロイター通信が9月26日に伝えた。金価格は国際価格が過去最高値の更新を続けるほか、国内金も9月29日に買取価格2万円を初めて超えた。価格高騰で世界的に違法採掘が広がり、採掘現場では治安悪化や事故も起きやすくなっている。
■100人超が作業中、救助は15人のみ
ロイターによると、ナイジェリアのザムファラ州のカダウリ採掘現場で9月25日に陥没事故が起きた。地元住民の話として伝わったところでは、事故発生時には地下の数十人を含め100人超の鉱山労働者が関与していたが、救助されたのは15人程度だという。ザムファラでは違法採掘が一般的で、武装ギャングが金鉱を支配することが多いとされる。
金採掘現場の治安悪化は南米・ペルーでも問題になっている。5月には同国最北部のパタズ州の金鉱で警備員13人が鉱山入り口で殺害される事件が起き、同国内務省が対応に乗り出す事態に発展した。
関連記事:ペルーの金鉱が治安悪化 警備員13人殺害、金価格高騰で違法採掘が増加
■NY金、今年に入り4割上昇
違法採掘拡大の背景にあるのは金相場の高騰だ。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金価格は9月29日に$3855.2/tozと過去最高値を更新した。年初からの上昇率は4割を超える。
過去3か月間のNY金価格の推移($/toz)
日本国内の金相場も高い。田中貴金属の金買取価格は9月29日にJPY2万18/gと初めて2万円を超えた。山元建値での金価格も同日にJPY1万8410と過去最高値を更新した。
過去3か月間の国内金価格の推移(山元建値)(JPY/g)
産金国の政府も手をこまねいているわけではない。アフリカではガーナが鉱山関連の法整備に乗り出すなど違法採掘の整備に取り組む。しかし、小型や零細の鉱山が多く違法採掘の歴史が長い地域も目立ち、今回のような事故が起きる土壌の根絶は難しい。犯罪組織との関わりのほか、鉛中毒などの健康阻害、環境破壊なども深刻だ。
関連記事:ガーナが鉱山法を改革へ 自国に鉱山権益を奪還、ライセンスにも期限・外電
(IR Universe Kure)