インドネシア政府が鉄スクラップの輸入規制を見直すことを検討し始めたようだ。現地紙コンパスが10月2日に伝えた。米国で8月、インドネシア産冷凍エビから放射性物質のセシウム137が検出され、原因がインドネシア内の鉄スクラップ工場だと特定されたため。原子力発電所も核施設もない国での放射性物質問題への対応に、同国政府は追われている。
■鉄スクラップ、有害物質扱いに?
報道によると、インドネシアのハニフ環境大臣は10月2日、「前日の会議でクラップ輸入政策を見直す案が出た」と明かした。鉄スクラップを有害・有毒廃棄物(B3)のカテゴリーに含める可能性などが浮上しているという。ただ、政策策定のためには「(輸入業者など)当事者との話し合いが必要だ」とした。
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■米国、インドネシア産エビと香辛料を輸入規制 10月末から
セシウムの発生源となったのは、インドネシアのエビ輸出業者バハリ・マクムル・セジャティ(BMS)が入居するモデルンチカンデ工業団地 の鉄スクラップ工場とされている。製鉄所から空中を飛散して冷凍エビに混入したようだ。調査の結果、同工業団地内の10か所からセシウム137が検出された。
コンパスによると、実は2024年9月にも、ジャカルタ北部の港湾で、鉄スクラップが入った9つのコンテナからセシウム137への汚染が発見されていたという。この輸入会社は正式なライセンスを持っていなかったとも伝わった。
影響は海を越えて続いている。米食品医薬品局(FDA)は10月3日、ホームページ上で、「インドネシア産エビと香辛料について、新たに輸入認証を義務付ける」と発表した。10月31日付で発効する。
(IR Universe Kure)