
全固体電池用正極材
住友金属鉱山とトヨタ自動車は8日、バッテリーEV(BEV)に搭載する全固体電池の正極材量産に向けて共同開発契約を結んだと発表した。
両社は、全固体電池用の正極材について2021年頃から共同研究を開始。研究テーマの 1 つとして充放電を繰り返す中での正極材の劣化への課題に取り組んできた。その解決策として、住友金属鉱山が持つ、独自の粉体合成技術を活用し、全固体電池に合った「耐久性に優れた正極材」を両社で新たに開発した。
住友金属鉱山はこれまで 20 年以上にわたり多くの電動車に正極材を提供してきた知見を活かし、新開発した正極材の供給やその後の量産化を目指す。
全固体電池は小型化・高出力・長寿命のポテンシャルを持つ次世代の電池であり、BEVに搭載した場合、航続距離の拡大や充電時間の短縮、高出力化などの性能向上が見込まれる。トヨタでは 2027~28年の実用化を目指している。
(IRuniverse K.Kuribara)